SEA side

静けさの中で波の音だけが永遠に響きつづける。
美しいものとの出会いの記憶・・・・。

映画 「スウィニー・トッド」 ~ 映画の後に何食べる?

2008年02月26日 | 映画(サ行)
 血と惨劇のミュージカル。

 予告編では歌のシーンがほとんど無く、途中でミュージカルなんだと分かるくらいだったが、本編はいきなり陰鬱な画面に歌がかぶさってくる。

 やっぱりミュージカルは楽しく夢のある話がいいな、と言うのが正直な感想。せいぜい「オペラ座の怪人」あたりが限界かなとは思うものの、でも名作と言われる「ウエストサイド物語」も「サウンド・オブ・ミュージック」も「屋根の上のバイオリン弾き」も路線としてはシリアスだ。

 ティム・バートンの怪奇路線は「シザーハンズ」にしろ「コープス・ブライド」にしろ、底辺に物悲しさが漂うところに支持を集める要因があったと思うのだが、本作の場合はひたすら一直線に復讐の鬼となった男の末路が描かれ、描写もショッキングだ。

 ジョニー・デップもヘレナ・ボナム・カーターも白塗りに隈取の骸骨メイクで死相が濃厚に漂っている。ヘレナ女史は「フランケンシュタイン」以来の怪演だ。

 ジョニー・デップが切り裂きジャックを追う危ない警部を演じた「フロム・ヘル」も同じような時代設定のようだ。こちらには「エレファントマン」も登場していた。
 まさに何でもありの世紀末ロンドン。バートン監督の色調にピッタリと一致する時代だ。


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