SEA side

静けさの中で波の音だけが永遠に響きつづける。
美しいものとの出会いの記憶・・・・。

映画 「さよならドビュッシー」

2013年02月25日 | 映画(サ行)

 遺産相続したヒロインを狙って次々に襲いかかる怪事件、果たして犯人は・・・のミステリーの陰で、やがて驚愕の真実が明らかになる。そしてラストに訪れる感動・・・という運びが想定されたストーリー。

 これ面白い、と太鼓判を押すには、前半のミステリーがグイグイと観客の心を引っ張っていかなくてはならない。これはいわばミスリードでそのミステリーに心を奪われていたら、本筋はむしろそれに隠された真実の部分にあったという驚きであっと言わせる仕掛けに、観客は心躍らせるのだ。

 しかし、そのミステリーパートが弱い。演出の問題か演技の問題か、ヘタウマなのか本当にヘタなのか分からない役者がそろって推理も走査も淡々、この人が犯人でした、とあっさり決まってしまう。

 さて次は・・・で、ここからの後半はむしろヒロインのピアノにかけた情熱がどう結実していくかに焦点があり、ラストの演奏会シーンは見事で素直に感動できた。が、これで前半の不満を帳消しにできるかどうか?

 原作は第8回の「このミステリーがすごい!」大賞に輝いた作品だそうだ。原作者の感想が聞きたい。


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