おすすめ度 ☆☆☆
ハートウォーミングな映画好き ☆☆☆☆
直木賞作家・乃南アサの同名ベストセラーを映画化。
強盗傷害を働き、テレビでも報道された青年。
宮崎の山奥で、怪我した老婆を助けたことから、老婆の家に住み込むようになり、山仕事の助けもするようになる。
そして、村祭り、平家落人の由来を持つ祭りに参加。
宮崎・椎葉村、椎葉平家祭りが有名。ご当地映画でもある。
基本は、満足な家庭に育たなかった青年。ひったくりや、強盗で生計を立てる青年の再生物語だ。
かなり丁寧なつくりになっていて、ラスト近くでは、青年と老婆との触れ合いに涙を誘われる。
強引だが、やさしいシゲじい、働く意義を教えてくれる。
村祭りで知り合った娘。娘は都会でひったくりに会い、田舎に帰ってきていた。
突然帰ってきて金の無心をする老婆の息子。
それらのエピソードを重ねながら、青年は成長していく。
そして回心を決意、罪を償って老婆の元へ帰ってくる。
なかなかハートウォーミングなつくりだ。
青年役の林遣都が、悪を働く青年から、改心するまでを体当たりで演技。
これに対し、老婆役の市原悦子は、安心感のある熱演だ。
監督は、これが初めての東伸児。