やあ、始まってしまいましたね、世間的に。何がってクリスマス営業の季節が。
クリスマスにかこつけてさまざまな営業が我々に襲いかかり、「あれを買えこれを買え!ここで金を使え、あそこでも金を使え!」と喚き倒す季節がやってまいりました。うっとうしいよなあ。まだ11月なんだがなあ。
何をもって「始まってしまった」と認識したかと言いますと、竹内まりやのなんたら言う歌がテレビCMで流れ出したから。こんな歌です。
”クリスマスが今年も やってくる
楽しかった思い出を かき消すように”
多分、本当はこんな歌詞ではないと思う。が、私には毎年、こう聞こえてならないのだから、これはしょうがないのであります。
クリスマス営業物件でなにが一番愚劣かと言いますと、私はマライヤ・キャリーのなんたら言う歌をまず挙げたく思います。さっきから”なんたら言う歌”と再三繰り返しまして申し訳ないのですが、ともかくうっとうしくてならないクリスマス営業の歌ですからね、タイトルなんか覚えたくもありません。
え~、で、マライヤ・キャリーのなんたら言う歌でありますが、毎年クリスマスになると死ぬほど流されるあの歌です、と申し上げればすぐお分かりいただけるでしょう。あの歌、何とかなりませんか。あんな、道路工事の際の掛け声みたいな粗暴な歌をみんなが日々、流しっぱなしにしておいて平気でいられるって、まさに末世と思わずにはいられません。
クリスマスが近付くと、あのような歌がいつの間にか当たり前のように流れるようになったその背景には、我が日本民族の音楽性をすり減らし、感性を鈍磨せんとするCIAの陰謀があろうかと疑いたくなるのですが。
今のところ、マライヤ・キャリーの例の歌は街に流れてはおりません。かの歌、クリスマス営業の日程が進行し、「ここぞ!」と言う状況になった際、集中的に大衆の元に投下されるのでありましょう。そう、パチンコ屋における”軍艦マーチ”の如くに。そして人々はあの荒いリズムに判断力を失い、彼らの思う壺に嬉々としてはまって行くのですねえ。
いやな季節がやってまいりましたなあ。
雪村いづみ「ジングルベル・マンボ」や大瀧詠一「クリスマス音頭」も流せばいいのに。三波春夫さんにはクリスマスの歌あるのかな? あったらぜひ聴きたい。「浪曲クリスマス」とか。
三波春夫先生のクリスマスものがあったら、それは素晴らしいでしょうが、期待薄ですねえ(笑)その辺りの季節だと先生、忠臣蔵の討ち入りにしか興味なかったろうしなあ・・・
ともかく”クリスマス産業”の浅ましさに乗せられないように気をつけたいものです。