毎年、受賞作を知るたびに「そんな言葉、流行っていたっけな?」と大いに疑問に感ずる流行語大賞の2008年度版が発表になったが、今年も同じくである。そんな言葉、流行っていたか?
まあ、そもそも何が面白いのかまったく理解できないグロテスクなだけのタレント、エドはるみは論外として、「アラフォー」なんてのも、広告屋がありもしない”価値”をでっち上げるためのツールとしてごり押しで使っていただけだろう。
その他の”特別賞”を見ても、ここで初めて聞いたような言葉が並んでいる。
「蟹工船」なんてのは、そんなタイトルの本が予想外に売れたというだけで、特に言葉としては流行らなかったはずだ。「上野の413球」だと?「名ばかり管理職」だと?「ゲリラ豪雨」だと?
そんな言葉が流行していた現場があったなら教えて欲しいものだ。どういう世界に生きてるんだよ、審査員連中は。
ともかく、全体を支配するオヤジ臭に辟易する。
また、政治家の発した、特に機転も聞いていない、もちろん流行りもしなかった言葉が毎年必ず候補に挙がっているのも、審査員たちのカビの生えたような権力志向が伺われ、ますますしらける。
いや、そもそもこの賞の基本が、「ワシらは今年の日本の”潮流”はこのようなものであったと断ずる」とか”有識者”を気取って言い張りたい主催者および審査員連中の権力欲の提示、それだけのものなのだろう。
この賞、いつの間にこんなことになってしまったのかね。始まった頃にはもっと世相に対する痛快な批評を孕んだものだったような記憶があるのだが。
今年取り上げられた言葉の中では唯一、元首相フクダの「あなたとは違うんです」くらいのものだよなあ、選出が痛快に思えるのは。それだって、発言直後にネットでさんざん騒がれたものであり、特に斬新なネタでもなんともないのではあるが。
○2008年『流行語大賞』は「アラフォー」「グ~!」 福田前首相は受賞“辞退”
(ORICON STYLE - 12月01日 17:02)
師走の風物詩『現代用語の基礎知識 選「2008 ユーキャン新語・流行語大賞」』が1日(月)、発表され、年間大賞に40歳前後の女性を指す「アラフォー」、タレントのエド・はるみのギャグ「グ~!」の2語が選出された。また審査員特別賞として北京五輪から「上野の413球」が受賞。そのほかトップテンには、今年も猛威をふるった「ゲリラ豪雨」、福田康夫前首相が辞任会見の最後に述べた「あなたとは違うんです」などが選出されたが、候補者辞退のため“該当者なし”となった。
年間大賞語を受賞した「アラフォー」は、言葉を広めるキッカケとなったTBS系ドラマ『Around40~注文の多いオンナたち~』に主演した女優・天海祐希が受賞。また今年のお笑い界を「グ~!」で席巻したエド・はるみも受賞した。審査員特別賞の「上野の413球」は、文字どおり北京五輪女子ソフトボール金メダル獲得の原動力となった上野由岐子投手が受賞した。
トップテン語は以下。
★大賞「アラフォー」受賞者:天海祐希
★大賞「グ~!」受賞者:エド・はるみ
★審査員特別賞
「上野の413球」受賞者:上野由岐子
「あなたとは違うんです」受賞者:受賞候補者辞退のため、該当者なし
「居酒屋タクシー」受賞者:衆議院議員 長妻昭 ※会見は欠席
「蟹工船」受賞者:長谷川仁美(書店員)
「ゲリラ豪雨」受賞者:株式会社ウェザーニューズ社
「後期高齢者」受賞者:山崎英也
「名ばかり管理職」受賞者:高野広志
「埋蔵金」受賞者:衆議院議員 中川秀直
モンスターペアレントとかクレーマーとか言われるオバサン連中って、この「バブル謳歌世代」がいちばん多いですよね。
20年以上も前の男遍歴を未だに自慢してる石原真理子みたいな輩も多いらしいですし。(笑)
>「上野の413球」
4年前の流行語大賞「チョー気持ちいい!」(北島康介)と同じぐらい違和感があります。
そうですか、アラフォーってのはその辺の年代になるんですかね。「女だけ」かどうか、もちろん私はよく知らない(笑)
で、広告屋は、そのあたりの連中を相手に無理やりゼニ儲けのネタをでっち上げていると。まあ、ネタにされる連中も良い勝負な人格なんで、あれはあれでうまくやっていると言うべきなのかも知れませんが(笑)