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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

ロバのシルベスターとまほうの小石

2023-02-18 12:24:39 | ひらきよみ(読み聞かせ)

17日金曜日は読み聞かせ当番でした。
入ったのは5年生。
ロバのシルベスターとまほうの小石』を読みました。


こちらが現在の表紙で、↓ は以前のもの。


空が描かれているところや見返しの絵があるかないか、
の違いかなーと昨日読み終わったあと、見比べていたのですが、
タイトルの「小石」が、「こいし」とひらがな表記ですね、
前は‥。(漢字にした方がイメージしやすいからかな、小石)


教室で読む1冊の絵本としてはマックスに近い14分くらい
かかる長い物語なので、どうしても高学年のクラスになります。
瀬田貞二さんの日本語訳は今はほとんど使われていないような
言葉もあるので(夜っぴてとか)、小さい子だとわからないところ
多いかな。でも、美しい日本語なので、読み継いでいきたい
絵本だと思いました。

偶然見つけた小石の魔法で、自らを岩に変えてしまったロバの
シルベスターの悲哀と、かわいい息子が突然いなくなってしまった
ダンカンさんご夫妻の悲嘆がページのほとんどを埋めていて、
いったい最後はどうなるのかしら、シルベスターはこのまま岩の
ままなのか!?と思った頃に、ふいに、あっけらかんと、幸福の
瞬間が訪れて‥めでたしめでたし、で終わります。

愛する我が子が居なくなってしまった悲しみは、絵本の中のこと
だとわかっていても、読み手の私のココロも痛み‥岩に姿を
変えようとも、なんとなくシルベスターが近くに居るみたい、と
訴えるお母さんに、ひどく共感し、そうだよね、絶対に何か感じる
よね、と毎度話しかけるのでした。

教室の5年生はとても真剣に耳を傾けてくれて‥担任の先生も
以前に、絵本が大好きで、この時間が楽しみで楽しみでと話して
くださった先生だったので、コロナ禍以降はじめて、机を後ろに
下げて、子供たちは床に座って(読み手は椅子で)、の「いつもの
態勢」で読み聞かせの時間を共に過ごすことができて、ほんとうに
よかったです。




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