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「プリンセスチュチュ」ファンページ

しつこい(笑)

2007-11-29 21:14:05 | その他
しつこく「トリスタン」です(ローエングリンでもジークフリートでもなく 笑)
グラインドボーン音楽祭2007の録画放映。

12/1(土)NHK BSハイビジョン 22:00-02:15
ワーグナー 楽劇「トリスタンとイゾルデ」

 トリスタン : ロバート・ギャンビル
 イゾルデ : ニナ・シュテンメ
 ブランゲーネ : カタリーナ・カルネウス
 国王マルケ : ルネ・パーペ
 クルヴェナール: ボー・スコウフス 他

 合 唱 : グラインドボーン合唱団
 管弦楽 : ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
 指 揮 : イルジ・ビエロフラーヴェク
 演 出 : ニコラウス・レーンホフ

私はまだ見てないんでどんなもんだったかは分かりませんが、もし御興味がおありでしたら...
グラインドボーンは例年レベルが高いんで、そこそこ期待できるとは思いますが。
指揮のビェロフラーヴェクはチェコ出身で、確かBBC交響楽団の首席指揮者。
レーンホフの演出が昔のか、新演出かは知りませんが、どちらにせよモダン系ですね。

えーと、一般論で言うと「トリスタンとイゾルデ」は、しょっぱなから不安定な世界観に引き込む「トリスタン和音」、果てしなく絡みつく「無限旋律」など、ぞくぞくさせる聴きどころたっぷりです(オペラ(音楽)の転換点と言われるだけあります)。
それまでのオペラとは違って、アリアが独立した歌ではなく(とは言ってもブランゲーネの「夜に独り見張りに立ち」とか、イゾルデの「優しくそっと彼が微笑むのが見えないの?」(いわゆる”愛の死”)とか、独立でも聴けるものもありますが)、歌詞が完全にストーリーに溶け込んでいて、不自然な重複なんかもないんですよね。緊張と興奮を醸す音楽の波が途切れることなく続く、たいへんドラマチックで美しい曲ですが、聴きようによっては非常に得ろイです(笑)

長い(3時間半~4時間...それでもワーグナーの中ではそれほど長くない ;)んで、有名な最初(「前奏曲」)と最後(「愛の死」)だけ聴いてみられるのでもいいと思いますが、私のオススメはやはり、『密会と発覚!(笑)』の第2幕。
熱情に囚われて周りが見えなくなった二人が、非建設的なことを延々と歌ってるように聞こえますが(まぁ恋人同士なんてそんなもの...)、よくよく聴くと、『夜』『憧れ』『死』といった幾つかの主題(メロディー)が微妙に変化しながら組み合わされて場面を形成していて、音楽によって物語が綴られていることが分かり、感嘆モノです。
オペラ全体が、「前奏曲」から「愛の死」に向かっていく一つの曲になっていると言えるので(だからまあ、最初と最後だけ聴けば、真ん中すっ飛ばして結論が分かるとも言えますが 笑)、時間が許せばぜひ全曲通して聴いてみて下さい。