飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

北鎌尾根~槍ヶ岳、行ってきました。ー新穂高から1泊2日(その1)ー

2014-10-19 23:52:33 | 登山
 子供時代に山を走り回って遊んでいたことを除き、そもそも「山登り」を始めたきっかけは、花・植物の写真を撮ることでした。
 その後、山に登ること自体が目的(冬山など厳しさを求める登山)となったり、子供時代に戻ったように山を走ることが目的(トレランなど)となったり、仲間と飲むために登ったりと、私にとって山に求めるものは様々です。
 
 今回挑戦した北鎌尾根は、山に登ることを目的とした登山のうち、「こんなところを行けるようになりたいなぁ」とあこがれていたルートの一つで、地元の山岳会に入った理由も、そのための技術を磨きたいと思ったことでした。山岳会の先輩や仲間の話を聞くうちに、あこがれの部分はそれほどなくなってきてしまいましたが、自分の登山の技術などを確かめるのに適したルートとして、ようやく挑戦する日を迎えました。

 行程は、10月11日に新穂高温泉から入山し、槍平、槍ヶ岳山荘を経由し東鎌尾根に入り、水俣乗越から登山道を外れて天上沢を下り一泊。
 12日に北鎌沢を遡上して北鎌尾根に取り付き、槍ヶ岳を越えて新穂高温泉に下る、というものです。
 天気のいい2日間を確保することが夏以降なかなかできなくて、今になってしまいました。しかも、13日には接近する台風の影響で雨が降り始めるとのことなので、なんとしてでも12日には下山したいところでした。

 11日、3連休の初日ということで新穂高の無料駐車場も混みそうな感じでしたが、ちょっと寝坊して6時ごろ到着。すると案の定、つい今しがた満車になったとのこと。日帰りなら有料駐車場も、と思いましたが2日間ということで、係員さんに無料のところを聞くと、車で10分くらいのところにある鍋平園地無料駐車場を紹介されました。そこに置くと、新穂高バスターミナルから行きで30分、帰りは40分くらい余分に歩かなければなりませんが、寝坊したむくいですね…。
 駐車場から30分ほど下って、新穂高バスターミナルにおよそ7時。登山届を提出し出発しました。快晴の空のもと、笠ヶ岳が光っていました。


 9時、滝谷出合。夏の豪雨で渡渉しようとした3名の方がなくなったところです。その日、職場の仲間と新穂高から雨と沢の増水に悩まされて双六小屋に向かい、小屋でその遭難の話を聞いたのですが、今日の滝谷は水量も少なク、穏やかな流れでした。


 槍平を過ぎ、登山道の傾斜が増していき、ダケカンバ林のジグザグ道を登ると視界が開けます。東鎌尾根・千丈乗越への道への分岐に到着しました。11:17。


 12時45分、槍ヶ岳山荘に到着。先日の槍ヶ岳~双六小屋周遊の時と比べ、荷物が多い割にややいいペースです。1時まで休憩。ここから一応ヘルメットを着用しました。他の登山者の方にもちらほらかぶった方がいました。


 実は、東鎌尾根も今回初めて。侮っていましたが、結構な岩場やはしご場があり、思った以上に苦戦しました。


 やがて水俣乗越到着。最近遭難した方があったとかで、関係者の方らしき10名ほどの団体さんが滞在していました。


 水俣乗越から北を見ると、天上沢。ここからは登山道を離れ、自己責任・自己判断の世界です。気を引き締めて、ざれざれの谷を下っていきました。14:30。


 結構厳しい下りでしたが、遅くまで残っていた雪渓のためか、まだウサギギクが一角だけ咲いていました。ちょっと心が和みました。


 だいぶ下ると、大きな丸岩がかさなる枯れ沢になります。ふと左を見上げると。槍ヶ岳のシルエットが。斜光が射す中の黒々とした槍ヶ岳はかっこよかったです。その後左から水のある沢が合流しますが、それも伏流し、岩だらけの川床を下っていきました。


 16時、北鎌沢出合に到着。他に4組10余名の登山者がいました。
 ツェルトを張り夕食の準備。でも水がありません。さっきの水があったあたりまで戻ろうか、とも思いましたが、けっこう遠い・・・。ふと思いつき、明日の朝のことも考え、北鎌沢の水の状況を調べに遡上してみました(一応プラティパスをもって) すると100mほど登ったところで水が出ていました。下っていくと他の登山者に水の様子を聞かれたので答えると、みんな水を汲みに行っていました。
 山の端にちょっと見える槍の穂先を見ながら、コーヒーを飲んでからアルファ米と麻婆ナス丼をビールで流し込み、6時前には就寝。けっこう疲れたのかぐっすり眠りました。背中のデコボコやちょっと寒いこともあり、夜中何度か目を覚ましたが、ツェルトの外がかなり明るく見えました。月のあかりです。見に起きようかな、とも思いましたが、疲れていたこともあり、まあいっか、と、4時の目覚ましまで再び就寝しました。


(その2に続く・・・)

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