今月の初旬に車検とその他整備のK1600GTL
年の瀬に向け作業予定も押しせまるなか、
順調に車検も終わりましてあとは試運転のみと言ったところで
6気筒のうち1発の燃焼が完全ではないフィーリングでありまして
これはまったくの予定外。
整備中にエンジンを始動している時点で僅かに違和感はありましたが、
乗って回せば回復するのではないかと言ったくらいでしたが甘かった。
ここのところあまり頻繁に乗ってはいらっしゃらないようでしたので、
FUELタンク内の燃料を新しくしてひたすら乗り続けましたが改善は見られず
かと言って緩やかな加速とクルージング状態ではその症状は全く現れないので
故障探求をこの先に進んで良いのかどうか。。。
お得意様オーナーさんと協議した結果(いやするまでもなく)
「お任せします」と…
K1600GTLは6気筒と言ってもスロットルボディーはひとつしか無くてそこからマニホールドで分配している構造なので
燃料供給の問題でひとつの気筒が不調になる確率は極めて薄い。
となるとスパークプラグか各気筒ごとに独立しているダイレクトイグニッションコイルなのではないかと想像するのですが、
その全てを交換するなんて高価なことお任せいただくわけにはいきません (^_^;)
メーカー指定の交換時期にはまだまだはるかに及んでいないのですが、
消耗品であることには違いないので先ずはスパークプラグを1台分用意して交換作業に入ります。
診断機の結果には現れないトラブルですから、
スパークプラグの焼け具合とかイグニッションコイルの外観や数値にに少しでも他5本と違うところはないか
隈なく観察しますがどれも見事に均一。。。
これは長期戦になることを覚悟して用意していたスパークプラグに交換しその他は仮組でエンジン始動。
クーリングファンが回るまでの間、店内BGM(ラジオ)OFFでひたすらエンジン音に聞き入ると
それまでに稀に混じっていた不正爆発の音が一切なくなっているので
これはと思いそのまま試運転。
年の瀬近い夜、交通量も少なくなったショッピングモール前の直線道路を
症状が顕著に表れる高負荷運転、一瞬で甲高い排気音になるスロットルワークを何回も何回も試して不正な爆発が
完治していることを確認できました。やっぱりこうでなくては。
旧車ならともかく、燃料供給も点火も高レベルで制御されている今時のバイクでスパークプラグだけが原因で不調に陥ることは
ほとんどありません。
今回の場合スパークプラグの消耗と言ったことではなくプラグのトラブルなのではないかと思われますが、
高年式のモデルではその焼け具合とはあまり関係なく不思議なトラブルを引き起こしているのを見ることは稀にあります。
何はともあれ今回はここでカタがついて良かったですね。(プラグで解決なんて単純すぎるけど作業は重い)
何かを試すごとに仮組で高負荷運転をそのたびに試すとなるとそのアクセスへの道のりの長さを考えると
この先のそのほかの作業受け入れがまたしても遅延することになりますから (^_^;)
毎回、車種も症状も違うものをお受けしているのでこのようなイレギュラーは当たり前、
「何とか年内にお預かりできれば…」とお伝えしていた作業はほぼ全件来年へ持ち越しとなってしまいまして
お待ちいただいているお客様には誠に申し訳ございません。
年末の大掃除も片付けも一切できなかったクロキライディングの営業も本日最終日でした。
ご利用いただきました皆様、誠にありがとうございました。
年始は1月6日より営業開始となります。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。