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クロキライディング

いつだってバイク

リコイル

2025年04月03日 21時44分41秒 | メンテナンス

オイルドレンボルトが締め付けられるアルミニウム側のネジ山。

今回の対象はボルトサイズがM10とやや細めな上にネジの深さも浅くて、

チカラをかけすぎてしまうとネジ山をなめてしまいやすいところです。

いっぽう弛めようとする時あるいは締め込んでいる途中で折れてしまったボルトを抜き取るほうの作業もありまして、

そんなネジ山のトラブルで持ち込まれるものは時々あります。

バイク屋なんだからこのくらいはできるだろうと思われがちですが、

実際そうでもありません (^_^;)

 

なにを固定しているのか、場所、奥行き、などなど

考えて考えて、リコイル加工の下穴の第一歩を切り始めます。

だってこれが一番手軽な修復方法ですけど、ゴッソリ交換以外に僕にできる最後の手段でもありますからね。

本件は幸いにも奥に2山ほど健康なネジ山が残っていましたので

それをガイドに「ど直角」の下穴を開けることができたので助かりました。

 

理屈ではステンレス製のパケット(コイル状のネジ山)が正しく挿入されれば

もとの状態よりも強いトルクに耐えるはずですが、

これから何度も脱着するドレンボルトの弛める瞬間と締め付けた時の手応えには(数値ではなくて)

集中する必要があると思います。

 

何も知らされずに弱ったネジを回すことになるのは仕事柄いたし方ないのですが、

すでに破綻しているネジの修復は僕のように独学(累計手痛い授業料アリ…)でやっているものにとって

毎回ドキドキな作業ですね。今だに。。。

作業の養生のため分割したので、

関連のガスケットとオイルシールも交換。

測定、加工、洗浄、組立。。。完了

メンテナンスが楽(チェーンドライブより)なんて言われる(思われてる)シャフトドライブですが、

事が起きると簡単とはいきませんね。

 

 

 

 

 

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3度目の山口

2025年03月25日 21時17分05秒 | メンテナンス

転勤で山口県に来られるたびに車検と各部整備のため県内どこからでもお越しいただいている

ゼファー1100も今回で3度目の作業となります。

もちろん他県にいらっしゃるときも手厚い整備を各地のショップさんにご依頼されているとのことですが、

そこはそこ。。。せっかく山口に来たのだからまた一通りのご希望作業を実施されることとなりました。

 

前後のタイヤ以外、交換されていることは外観ではほぼわからないパーツを山のようにご用意させていただきました。

 

当方だけでなく他店様でも同じように潤沢なパーツ交換をされているようなので、

傷んでいるところはほぼ見受けられませんが、

現在はもちろん、これからも気持ちよく走れるようにとのことですから

オーナーさんのバイク愛が口だけではないのは確かなことです。

 

どこまでのパーツを交換するのかはお任せいただきましたが、

どうしてもオーナーさんに決めてもらわないといけないところは、

コチラからオーナーさんに問うのですが、

結局、検討対象になったものは全て交換。。。のご回答 (^_^;)

 

 

履歴によると前回キャブレターを開けたのも4年前の僕ですから、交換パーツの選定はスムーズに進みました。

 

フロントフォークは初めて。

チューニングはできませんがきちんと整ったと思います。

 

昨年からご予約をいただいておりまして、作業日程を練ってきましたので

お預かりはピッタリ1週間のつもり。

作業の順番はかなり前後し途中で車検のため陸運支局、そして再度バラして追加作業と…

 

この1週間はこの作業しかやってこなかったくらいですww

 

 

 

 

ステムベアリングの交換はこれが2度目になるのだそう。

だってもうしばらくお会いしないうちに10万Kmをオーバーしているのですからね。

 

「別に不調はない」と言われて作業は始まるのですが、

ならばなおさらまだ何もしない状態でしっかりと乗っておきました。

作業の前と後とで何か変化があったとしたらその解釈が必要になりますからね。

 

永年連れ合っていらっしゃるバイクにここまでされるオーナーさんですから、

交換部品の記録と僕が見た各部のコンディションとその感想は十分にお伝えさせていただきました。

ちょこちょこしたところはありましたが大きな不調とその回復は無く、

いちばん大きな変化は摩耗したタイヤが新しいものに交換されたこと。。。

それでもコンディションを広範囲に確認できたし、劣化しがちな目立たないパーツの交換履歴を残せたのは

成果だと思います。

4度目はあるのでしょうか山口 (^_^;)

 

 

 

 

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お呪い

2025年03月16日 19時52分59秒 | メンテナンス

クランクシャフトオイルシールの交換を終え、

本題のクラッチ一式の重量バランスを確認しながら組付け完了のR1100S。

バイクだけでも複数台お持ちのオーナーさんでしかも僕と同世代ですから

将来再びここを覗き見ることがあるかどうだかわからないので、

お呪いでもかけるかのようにこのエリアの清掃には拘りました (^_^;)

 

ここからは一気に折り返し。

外からは給油できないスイングアームとパラレバーの支点となるベアリングはシールを外した上で洗浄後

ベアリングレースの位置を変えて負荷のポイントをローテーションさせ、

そしてグリスをたっぷりと詰め込むといったお呪い。。。

 

 

ドライブシャフト(ユニバーサルジョイント)の接続は挿入の瞬間が僕の目にはギリギリ見えない悩ましい構造なので

自分で付けたマーキングに頼ることになるのですがもともとひと山ズレていました。

これが大きくズレた状態で走るとどうなるのか…体感したことはないので、

他の作業者のことを批判すること(むやみやたらと)はやめましょう (笑)

僕にも間違いはあるのだし。。。

当時流行っていたのでしょうか、よく目にしました「ステンチューン」

手軽に脱着できるバッフル装着で車検パスの昔(年式)。。。いやついこの前 (笑)

 

 

 

交換するべきだと判断した部品はこれだけ。

決してオーナーさんの負担は小さくありませんが、

やって良かったことは走ればお判りでしょう。

 

クラッチへの最大負荷を試す方法は

単発の全力加速はもちろんですがクラッチを切らずにピークパワー域でシフトアップを繰り返すこと。

シフトアップ直後の全開でもパワーを逃がさず後輪にテキパキと伝えることができればOKそして実に気持ち良し!

全開なんてそうそう(いや滅多に)やることはなくても、普通に乗っていても快く感じるのは手を掛けてきたからでしょうか。

どうぞこれからも末永くお楽しみください。

 

 

 

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オイルシール

2025年02月23日 21時12分48秒 | メンテナンス

 

 

成り行きでクラッチ交換を実施することになったR1100S。

せっかくですからもう少し踏み込んでクランクシャフトオイルシールの交換。

ちょっと特殊なオイルシールが2連装。

 

トランスミッションケースにはインプットとアウトプット以外にも操作部なども含め全部で5個のオイルシール。

シールのタイプもサイズも挿入の深さもそれぞれなので着脱のためにかける力の加減も違いますが、

縦置きエンジンでは組み上がってしまうとその姿は見えなくなるものも多くて、

もしも組付け不良があったとしたらその結果は後日のオイル漏れで知ることになるので、

これらの組付けには神経を使います。

 

今回はトランスミッションの内部パーツの交換はしませんでしたが、

外側のシールはこれで全て交換したことになります。

 

 

 

この先できるだけ長持ちしてもらうには「よく乗る」こととフルードの管理しかその術はないので、

アッセンブリ交換前に一度分解してラバーカップに適宜給油したうえでレリーズシリンダーをミッションケース背面に

セット。

クラッチユニットの交換よりこれらの方が時間を要したのではないでしょうか。

 

 

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もう少しでR1100RT…

2025年02月17日 21時31分41秒 | メンテナンス

狭い店内で静かに在庫しておりましたR1100RT(人気車ではないのでしょうかね?笑)

R259系はとても好きなのでこんなに大きくても邪魔にならない気がして、

なにがなんでもと言った商魂も無くそばに置きながら時々エンジンを始動させては裏の駐車場で

クルクル走らせてコンディションを維持しておりました。

 

その間、燃料ホースやフィルターなどの交換はもちろん、

いまひとつ動作の安定しないトランスミッションのギヤポジションスイッチとニュートラルスイッチの交換。

 

そしてその通り道の各ピボットベアリングの保全などなど、

何の勝算も無く手入れを続けていました。

 

過去「ホールセンサー」を交換したのがいつだったか。。。どのくらい使っているかの確認。

そのときACGベルトは交換していなかったけど、かと言って現状で不安があるわけではありませんが

念のため交換。

そんなことをやりながらのこれまで…1100RTを見にいらっしゃったお客さんがいなかったわけではありませんが、

なぜだか引き受けてもらうには至りませんでしたね。

このバイクの楽しさと気持ち良さはお伝えしましたけど、なにしろ故障やトラブルに関してはネガティブな

こともたくさんお話ししましたからね (^_^;)

それでもなんら急ぐことも無く、最終的には自分で乗ってもいいだろうし

だとしたらもっともっと時間が経ってからのほうが尚いいんじゃないかとも思っておりました。

 

 

が、しかし。。。

今回とても良いご縁がありまして新しいオーナーさんのもとへとお届けする準備が始まりました。

 

年式的にありがちなゴムパーツの交換。

 

あらためてヘッドの締付けとバルブクリアランスの調整。

すでに廃番となっているブレーキホース

 

自分で乗ろうと思っていたこともあり、ホースの採寸をしていたリストに従って

ステンレスメッシュホースに全交換。

 

細かく区切るほど費用はかかりますが、せっかくのカッコイイ取り回しなので

出来るだけ同じようにします。

あとは油脂類の全交換とお選びいただいたタイヤの入荷待ち。

自分が乗る(ロングツーリング)ならやろうと思っていたこと、一通り完了します。

ん~でも時間かかったなぁ (^_^;)

 

 

 

 

 

 

 

 

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気に入ってるならやりましょう。

2025年02月12日 20時37分43秒 | メンテナンス

昨年秋の一泊ツーリングの南阿蘇外輪山の斜面ワインディングロードで再始動不可となってしまい、一晩山中に放置された後レッカーにて帰還のF800R。

当初はメインキーのイモビライザー受信のリングアンテナの不良なんだろうと、

さっさとパーツを取寄せて交換を済ませたのですが…

セキュリティ関連のパーツゆえ時間のかかる作業だったのに治ってもいないと言う

なんとも残念でやるせない結果に終わっていました。

 

こちらの交換を当方からお勧めする決断は決して軽いものではありませんが、

ディーラーさんから情報もいただいた上で、現車についてあれこれ考えてやっぱりそれしかないと言うことで決行。

 

但し交換しただけで完結することはなく、既存のメインキーと車両本体とのコーディング作業が必要であることは聞いていたので、

機体ごと福岡のディーラーさんのもとへ。。。

最近、より近いエリアに正規ディーラーさんが進出されてきましたが、

僕は「敢えて」こちらにお願いしております。

やりました今度はうまくいきました。

気に入っているバイクとは言え高価だったECU…

もとを取るにはこれからも楽しく乗るしかないのデス (^_^;)

 

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冷却水

2025年02月07日 20時19分59秒 | メンテナンス

ZRXの初代1100はもうすでに30年近く経過しているのですね。

今回は車検を機に冷却系のゴムパーツを入手可能なうちに全て交換しておきましょうと言うもの。

 

どこからとは無くあちらこちらから少しずつ滲んでいますので

どうせなら一気に交換したほうが良いに決まっています。

 

 

 

ラジエターホースはもちろんですがこのようなパイプがエンジンブロックに挿入されるところのOリングこそ

全部交換しないとスッキリしませんね。

通路のレイアウトによってはエキゾーストパイプやキャブレターを脱着しないとアクセスできないことも多いのですが、

こちらの車両の場合、以前にキャブレターのフルメンテナンスをする際、

こちらからおススメしてキャブレターの脱着を要する部分だけ部品交換を前倒していましたので、

少々時間差はありますが今回の作業で全て交換できたことになります。

やっぱりあの時やっててよかった (^_^;)

 

ホースは全交換可能でしたが、スチールのパイプは4点のうち2点はすでに販売終了。

でもコンディションは判りましたし正しく使っていけば末永く使用できるでしょう。

ここまでやっておけばオーナーさんはもちろん僕も安心です。

 

キャブレターの好調も維持されていて気持ち良い吹け上がり。

 

今季最強の寒波がやって来る前夜、ギリギリ間に合って

前後タイヤ新品でクラッチの滑りが無いことまで試すのはちょっと気合が入りました。。。

開けたらパワー有りますからね (^_^;)

 

 

 

 

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クラッチ

2025年02月04日 21時24分42秒 | メンテナンス

R1100Sのクラッチ。

R259系エンジンの場合オペレーションがワイヤー式なのか油圧式なのかによって

その事情も違ってくるようですが、このR1100Sはその後者のほうで

今回はそこのところを踏まえて交換部品と作業内容をオーナーさんとともに検討します。

 

走行距離はもちろんですが時間も経っている機体ばかりですから

この先も永く乗り続けるには相応のケアが必要とされます。

モデルによってはシートフレームを跳ね上げることで

トランスミッションを引き抜くことができますが

1100Sはそれ以上に分解していくことになりなんともシュールな姿。

 

不足の無いように部品交換をするのは当然ですが

何でもやるに越したことはないのですけど、どこからが過剰になるのかその境界が難しいところ。

オーナーさんの「思い」と僕の知ることのできる「現実」とで決定しました。

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2度目

2025年01月20日 21時51分20秒 | メンテナンス

お得意様CB750K4

ほとんど乗っていらっしゃらないお客さんのバイクのキャブレターオーバーホール(燃料劣化による詰まりや固着)

をお一人様1台に対し複数回請け負うことは少なくありませんが、

まめに良く乗っていらっしゃるお客さんのそれを複数回請け負うことは多くありません。

 

外部から調整したことはあっても前回のオーバーホールの記録がクロキライディングにありませんでしたから、

その作業の記憶は17年以上前に在籍していたショップの頃のものでしょう。

 

その時も交換すべき(できる)パーツは交換させてもらっているはずですが、

今は精度の高いリプロパーツがこの作業におなじみとなっていますので

僕もそれを使っています。

 

 

もうとっくに廃番になっていてもおかしくないスロットルリンクのダストキャップが

真新しいパッケージで純正部品として普通に入荷したことに驚きましたが、

売れるものは生産してくれると言うことですかね-メーカーさん (^_^;)

おかげで外観の再生にも貢献してくれましたw

出来るだけ純正オリジナルでの部品交換をお望みのようですので、純正部品が再生産される(たぶん)のはありがたき事。

 

 

点火システムについては他の選択肢もありますが、ここも純正で…と

 

これまでどおりにいつも乗っていれば、当分のあいだ大丈夫だと思います。

やっぱり空冷エンジンは冬を好んでいるかのようですね。

 

 

 

 

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原付2種

2025年01月17日 22時13分20秒 | メンテナンス

発売以来大人気の「CT125ハンターカブ」

これまで当方にも車両購入のお話を少なからず頂戴しておりましたが、

新型コロナの影響と販売店としてのチカラ不足から車両の確保ができずその商談はことごとく流れてしまい、

販売実績はこれまでにまさかの僅か2台のみ。。。 (^_^;)

なのにこうして早々とエンジンを降ろす仕事をいただきました。

型式JA65ですから新型エンジン。

カムチェーンテンショナーが完全に内蔵化されているようですから

この部分の改良は期待していいのだと思います。

原付とは言えさすがに今時のエンジンですね、

たとえばクランクのパルスの検出など、こんなに細かく見ているみたい。

 

 

僕も何度か乗りましたけど、「これなら遠くまで行ける」はずデス。

もう大きなバイクはちょっとね…

となってもツーリングのやり方を拡げればまだまだ走り続けられるに違いないと

中身を見てなおさらそう思いました。

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