"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

古民家に暖かいイラスト展を観に行く

2007年10月03日 18時24分41秒 | 催しごと

 旧八月二十三日。八月下弦の月です。そういえば東京では月はおろか、太陽も拝めない日が続いていますね。スッキリと晴れた秋の青空が恋しいこの頃です。

 友人のイラストレーター/エッセイスト、
103harumin1浅生ハルミンさんのイラスト展に行ってきました。 彼女のイラストは一目見ただけで心を和ませてくれるような、暖かみのある空気を伝えてくれます。自称“猫ストーカー”の彼女は、町にいる猫を追跡する達人でもあります。以前、何人かで鎌倉散策に出掛けた折、103haruminhon_2毛並みの良い野良猫が集う光明寺に立ち寄り、 その模様を女性誌のエッセイに書いてくれたことがありました。 彼女の著書『私は猫ストーカー』(2005/洋泉社)はジワジワと売上を伸ばし、支持者を集めている、密かなヒット作なのだそうです。どこか哲学的な視線を送り、なぜか眉毛のある彼女のペンによる猫は、常に脳裏にペタッと張り付いてしまっています。

 今回のイラスト展が行われたのは、郊外の町田市。小田急線鶴川駅から少し歩いたところにある古民家のサロン。
木の温もりを感じる家を造る鈴木工務店の敷地にある【可喜庵】と名付けられたこのスペースは築150年。103harumin2_22年前までは社長さんが住まわれていたそうです。最近発刊された鈴木工務店のコンセプト・ブック『温故知新の家づくり』のイラストをハルミンさんが担当されたご縁で、今回の展示が実現した、とのことです。額装したイラストに加え、古民家の雰囲気を活かして、襖や掛け軸も彼女のイラストになっていて楽しい空間になっています。

 【可喜庵】のことをもう少しご紹介しましょう。103kakian1 物心着く前から最近まで小田急線を利用していたわたしは、車窓から牧歌的な沿線の田園風景が徐々に開発されて住宅に変わってゆくさまを、ずーっと眺めてきました。子供の頃は茅葺屋根家も珍しくはなく、いつの頃からかそれが一ずつ消えてゆくのを寂しく感じたものです。そんな中で「一件だけ残っているな」と思って見ていたのが【可喜庵】でした。
 そんなわけで、なんとなく愛着を持って眺めていた建物に初めて足を踏み入れるのは、103kakian2 ちょっと心躍らされる瞬間でした。土間に入っただけで古民家特有の良い香りがぷーんとしてきます。つい最近まで実際に生活の場として使われてきただけに、動態保存がうまく為されていて、とても居心地がよい家でした。【可喜庵】ではギャラリー、演奏会、講演会、もの作り・・・多目的なサロンとして活用されてます。とても魅力的なスペースなので【暮らしのリズム】でもぜひいつかイベントを企画したいな、と思いました。

<ハルミンさんのblog【浅生ハルミンの『私は猫ストーカー』passage】>はこちら
<【可喜庵】のホームページ>はこちら
<鈴木工務店のホームページ>はこちら 


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