自己満足日記

クラキンのささやかな道楽三昧  2009年3月14日開設

2023年 2回目のハイキング

2023年01月12日 11時38分29秒 | ハイキング

新年2度目のハイキングに行ってきました。

八王子城、つまり八王子城山(古くは深沢山、標高446m)です。
後北条5代の北条氏照の居城でしたが、秀吉の小田原征伐で氏照が小田原城に駆けつけた留守を1590年6月23日に豊臣方の前田利家と上杉景勝に攻められて1日で落城した悲劇の山城です。
籠城していた婦女子まで皆殺し又は自刃となった悲惨さから、今でも八王子最強の心霊スポットとされ、6月23日前後は訪れる人も減ると言われています。
八王子城 - Wikipedia
場所はJR高尾駅や多摩御陵にも近く、高尾山の隣という感じの山です。

自宅をマイカーで8:30頃に出発し、9:25には登山口最寄りの無料駐車場に到着しました。
駐車場で車を降りるといきなり北条の家紋が目に飛び込んできます。
この写真の丘の上には八王子城全体の模型があってイメージが膨らみます。山頂の本丸を中心に城山全体を使った山城である要害部分と、麓の居住区である御主殿、後に建立された氏照の墓(実際は供養塔)に3エリアで構成されていますが、先ずは体力があるうちに山頂の本丸を目指します。
駐車場の標高が235mなので、自力で登るのは200mちょっとですから先日の津久井の城山のような気分で登り始めました。
登山口には八王子神社の鳥居があります。
少し登ると旧道と新道の分かれ道があります。
登りやすさは大差ないそうですが、新道の方が景色が良いと聞いていたので、新道を選びました。
暫く登ると「金子曲輪」という少し広い場所に出ます。
かつて曲輪のあった場所です。
ここから先は少し登山道らしくなってきます。
更に進むと「柵門跡」という広場に出ます。
途中、こんな表示がありました。
熊鈴を付けてきて良かったです。
本丸の少し手前まで行くと南東方向の絶景が拡がります。

本丸の直ぐ手前の八王子神社に到着しました。
元々のお社が痛まないように鞘堂で覆われています。
ここから少し奥へ登ったところに八王子城の本丸があります。
ここが城山の山頂で標高446m。
駐車場からここまでが約1km、ゆっくり登って1時間です。
特に石垣らしき物は見当たりませんでした。(見落としかも知れません)
広さは100坪ほどでしょうか。
本丸を降りて50m程奥へ行くと「松木曲輪」という曲輪跡に出ますが、ここが素晴らしい絶景ポイントです。
相模湾から都心、筑波山まで一望できます。
相模湾が明るく光っています。
都心のビル群、都庁やスカイツリーも見えています。
横浜方向。
みなとみらいのランドマークタワーも見えています。
都心の先に見えている山のシルエットは筑波山です。
手間には東京ドームもはっきり見えていますね。


当初の予定はここで引き返そうと思っていたのですが、案外楽に短時間で登れて時間も余っているので八王子城西端の「詰の城」まで行くことにしました。
松木曲輪からは谷筋に下りていきます。
路も狭いので滑落に注意しながら慎重に歩きます。
谷筋を暫く歩くと、また登って尾根筋に出ます。
松木曲輪から40分程で八王子城西端の「詰の城」(標高479m)に到着しました。

何故か天守閣跡の石碑があります。??
広さは50坪くらいですが、周囲に大きな石がゴロゴロしています。
石垣の跡でしょうか。
この辺りは野鳥の種類が多く、メジロ、エナガ、アオゲラ、アカゲラ、ウグイスなどを沢山見掛けましたが、残念ながら写真は1枚も撮れませんでした。😂
まだ時間と体力が残っていたので、富士見台まで足を延ばすことにしました。
富士見台までは尾根筋中心で小刻みにアップダウンを繰り返しながら少しづつ登っていきます。
結構な急坂もあって、体力を使います。

詰の城から1.3kmで富士見台(標高556m)に到着しました。
名前の通り、富士山が綺麗に見えました。 
なかなかの絶景です。
ここにテーブルとベンチがあったので家内のお手製のおにぎりで昼食を頂きました。
たまたま登り合わせた同年代の男性と女性お一人づつ、計3人でハイキングの話をしながら昼食をご一緒しました。

ここで12時近くになったので、下山開始です。
1時間程先へ足を延ばして下れば高尾山口に出るのですが、車に戻らなければいけませんし、御主殿も見たいので、来た道を引き返しました。
1.5時間程で登山口まで下山し、次は麓の「御主殿」へ行きました。
御主殿へ行く路の入り口の登りや看板、石碑です。
森の中の路を暫く歩きます。
7~8分歩くと「曳橋」という橋に出ます。
ここを渡ると御主殿跡に行けます。
曳橋を渡り終えると御主殿の石垣と土塁がそびえ立ちます。
当時の野面積みの石垣がそのまま残っています。
途中に櫓門の跡(4本の門柱の礎石)が残っています。
更に登ると御主殿の入り口です。
「御主殿」というのは平城で言えば本丸御殿のような所で、城主の住まい、来客をもてなす会所や庭園などがあった場所です。
この周辺にも家臣などの住まいが点在していたようです。
御主殿跡の全景です。
当時の建物の礎石が並んでいます。
会所については礎石の上に床部分が再現されています。
庭園も発掘されています。

御主殿から城山川へ降りて行くと、「御主殿の滝」というところがあります。
ここが心霊スポットとして名高いところで、落城の際に籠城していた兵士や婦女子の多くがこの滝の上で自刃し、身を投げたそうで、城山川の水が三日三晩真っ赤に染まったと言い伝えられています。
慰霊碑に手を合わせてきました。🙏
暫く雨が降っていないせいで滝の水は涸れていて滝壺に水が残っているだけでした。

御主殿を観た後、いよいよ城主「北条氏照の墓」へ行きました。
地元のガイドさんのお話では、氏照が小田原城で切腹した100年近く後に家臣の生き残りの子孫が建立した物で、氏照の亡骸が葬られている訳ではなく、供養塔の意味だそうです。
八王子城の登山口から5分程歩いたところにお墓の入り口があります。
お墓まで行くには162段の階段を上らなくてはいけませんが、ハイキングの後ではちょっとキツかったです。

北条氏照と家臣2人の墓(供養塔)です。

この供養塔の奥には小さな墓標が沢山連なっています。
恐らく落城で命を落とした家臣達の墓標かと思われます。(私の想像)
空堀も残っています。

全て見終わって15:00少し前に帰路に着き、15:30過ぎに帰宅しました。
全歩行歩数は15000歩を少し超えました。
楽しく気持ちよく、見応えのある充実したハイキングでした。

次は2月にどこか手近な山に登りたいと思います。
御岳山、高尾山あたりでしょうか。
道志も良さそうです。
1000m以上の高いところは3月以降にします。

長々とご覧頂きありがとうございました。

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8 コメント

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Unknown (gabaosan)
2023-01-12 16:26:20
クラキンさん、こんにちは~

予定通り、八王子城山に行かれたのですね。
御主殿の滝は枯れていたようですが、富士見台からの富士見が見れて良かったですね。

因みにですが、氏照は四代氏政の弟で、五代目は氏政の息子の氏直ですね。

氏照は八王子城、その弟の氏邦は寄居の鉢形城を預かっていました。

鉢形城跡は山城ではありませんが、桜とカタクリが同時に見られるのでお勧めですよ。
Re:Unknown (クラキン)
2023-01-12 16:50:53
ガバオさん、いらっしゃいませ。
「後北条5代の北条氏照」は5代続いた後北条の一人という意味で書きました。
言葉足らずですみません。🙇‍♂️
富士見台で出会った2人の方々は「富士見台でこんなに富士山が見えるのは初めて」と仰っていたので、初めてでこの富士山が観られてラッキーでした。
鉢形城は難攻不落の要塞だったようですね。
関東一円は後北条縁の城が多いですが、私の近場では滝山城跡もあるので、一度行ってみたいです。
今回は全部観て5時間程だったので丁度良かったです。
御主殿の滝の写真をよくよく見ると、人の顔に見える岩の模様が沢山あります。
多分気のせいだと思いますが・・・😨
Unknown (あきみず)
2023-01-12 20:08:09
見ごたえのある山城紀行でした 天気が良かったのも
幸いしたことでしょう。山城は天然の要害に
あるので、登るのが厳しいですのに、そんな気配が
感じられません。日頃の鍛錬の結果でしょう。
戦国時代の息吹が感じられます いい所です
 
Unknown (みず)
2023-01-12 21:08:46
八王子城のことも、そこで起きたことも初めて知りました。まだまだ知らないことだらけの日本。最近大河ドラマを見るようになったこともありちょっと興味が湧きます。近くなら散歩がてら行ってしまいそうです(女房には止められそうですが)。
Re:Unknown (クラキン)
2023-01-12 21:30:43
あきみずさん、いらっしゃいませ。
長い日記をご覧頂きありがとうございます。
天気は最高でした。
こういう山城を登っていると、500年前に刀や槍を持って鎧を着けた武者がこの山道を本当に攻め上ったのだろうかと疑問が沸いてしまいます。
当時はどんな路だったのか判らないのですが、かなり険しかったであろうことは想像できます。
そんなことを思いながら登るのも楽しい時間です。
今回は結構長いコースでしたがあまり苦にならずに登れました。
多少、慣れてきたのかも知れません。
Re:Unknown (クラキン)
2023-01-12 21:37:04
みずさん、いらっしゃいませ。
現在の関東地方には鎌倉時代~戦国時代に掛けての古戦場や城跡が結構沢山あって、訪ね歩くのも面白いです。
今回八王子城に行ってみて思ったのは、戦国時代(16世紀頃)の後北条は「田舎侍」だったのではないかと思っていましたが、全然そんなことはなくて、かなり優雅な暮らしをしていたらしいことを知りました。
目を閉じると当時の光景が思い浮かぶような気がしました。
旧跡とハイキングの組み合わせは凄く面白いです。
八王子城 (くう)
2023-01-14 07:39:18
おはようございます。
晴天の下でのお城歩き、見ごたえのある記事で楽しく見させていただきました。
僕が行ったときは曇天で、これほどの景色を見ることはできません出した。

鉢形城や滝山城も行ってみたいお城です。
Re:八王子城 (クラキン)
2023-01-14 08:06:01
くうさん、いらっしゃいませ。
長い記事にお付き合い頂き、ありがとうございます。こういう城を歩いていると「強者どもが夢の跡」という言葉を思い出します。
今から500年以上前にこの城下でどんな人々がどんな暮らしをして、どんな町があったのか・・・目を閉じて思い浮かべてみるのも良いです。
鉢形城や滝山城も訪ねてみたいです。

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