くまぐー日記

くまさんの電脳室リポート

裁判

2007年12月07日 | Weblog
■武生簡裁に係属している譲渡債権請求事件の公判に原告として出廷。被告Hは友人Kに十万円ぐらい借りて返さない。どうにも仕方が無く僕に債権を譲渡して僕が僕自身の債権として請求している。取立て目的で訴訟を受託すれば弁護士法に触れることになるので注意をしているのだが、だいたい20万円以下の事件は採算が合わないので弁護士もやらないし、司法書士に頼んでも基本的には本人が出頭したり、証拠集めや交渉をしないといけないので結局あきらめることになる。

Hは息子の学費と称してKのみならず他からも少しづつ借り回っているらしい。定職もなく人の紛争に首を突っ込んでみたりと何かと問題が多いやつだ。面識はあるのだがこんなやつとは知らなかった。

小額だし、僕が何者か知っているのだから少し揺さぶれば返すだろうと督促手続をかけたのが裏目に出た。二週間目の期日直前に異議が出たので本訴に!これで延々と、、いつまでかかるだろうか。

どこかの事件屋にくだらん知恵をつけられていることは手続の進め方からうすうす分かっていたし、県外の見知らぬ相手から恫喝にちかい電話もあった。こんな些細なことで面倒なことをすることもないじゃないかと言っても開き直って受付けない。やむを得ない。こんな素人の事件屋まがいが介在すると昔の癖でやっつけてやりたくなる。

と言うわけで2回目の公判は手続開始から半年かかってしまった。前回は8万円を毎月1000円づつ支払うという和解案を出してきた。こういうとんでもないことにまじめに対応するのが裁判所だ。拒否すると弁護士をつけて争うというので1回延びたのだ。今回弁護士はつかなかったという。「当たり前だ!だれがこんなこと真面目にとり合うか!」と一瞬叫びたくなる。

真面目な若い裁判官がじれったいほど説明するのだが分かってない。なんやかんやわけのわからんことをいう。ついに、件の裁判官もきれてしまった。「本裁判所はあなたのいうことがわからない。あなたは誤解している。せっかく原告がうんぬんかんぬん、、」ということで判決言渡しは来月下旬と決まった。Hは裁判官の去った後も書記官のまわりをうろついて、、、。

外に出て駐車場にあるHが乗ってきていそうな車をチェック。汚い軽トラを見つけ登録番号を控える、が、車検は来年早々切れるのでカネになりそうもない。親や嫁さんには見離されているようなので動産執行したところであんまり効き目ないかな、、、。

裁判は判決が出てからが本当の勝負だ。執行が完了していくら回収できるか。世間では知られてない裏の攻防戦がはじまる。それもまだ先のことだが、、。

帰りの車の中でぼんやり考えていた。あの真面目な若い裁判官どう思っただろうか。ついに一瞬感情的になったがすぐ冷静にもどっていた。一所懸命勉強して裁判官になってこんな事件を担当し、こんな些細な事件に時間と手間をかけて、あんな人間を相手にして、、、。Hは悪い人間ではない。悪い人間はそもそも裁判所には来ない。わかってないのだ。裁判所をうろつくやからに常識は通じない。実はこれが一番困る。

「あんたの言うことは間違っている、借りた金はかえせ!」と裁判所はすぐになぜいえないのか。きっとこれがいまさかんに言われている陪審員制度の本当の必要性だと思う。
コメント
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