■書店店頭でこの阿川佐和子のベストセラーを見つけて手にした。先日NHKのアサイチに出演してチャーミングな女性だなぁと思いながら話を聞いていたので関心があった。最初のまえがきのところで引き込まれた。東日本震災の被災者が自分の体験を聞いて欲しがっていると聞いて、ただ聞いてあげるためにでかける決心がついたというTVタレントの話だ。福島では人に話したくても周りの人は皆「私のほうがもっと悲惨よ」というわけで真剣に話をきいてくれる人がだれもいなかったのだそうだ。
映画おたくのあいつが言っていたが、映画が始まって最初の15分のところにヤマを持ってこないとあとの1時間、1時間30分がもたないのだそうだが、これと同じだな!文体が話し言葉調でインタビューの内容と重なるのでこれもぴったりくる要素だ。彼女のインタビュアーとしての膨大な著名人インタビュー経験から、人からの話の引き出し方のノウハウを綴った話なので、いわばオフレコになった裏話を知りたいという3面記事的興味がそそられる面もある。その到達点がタイトルの「聞く力」になっている。が、かなりの「書く力」でもある。やはり父親の遺伝子かな、、。
著名作家のインタビューで逆にインタビューされていたいた自分に気づいて開眼。かの作家の境地を目標に右往左往するあたりの失敗談成功例のなかに彼女のパーソナリティを吐露していくことで読者を惹きつけ「読ませる」本になっている。
アサイチで出た石田純一に聞いた話はでてこなかった。中年はやたら若い子に自分の自慢話をしたがるが彼女たちはそんな話に興味はなく、ただ自分の話を聞いてもらいたいのだ、、という若い子との接し方の原点というか、、やはり石田はすごいね、、って話だったんだが。やはり僕も同感だな!それなり中年は自慢話がしたいんだ!でも、それをやっちゃうと嫌われる。だから僕はブログで、、、。
この本、ベストセラー100万部売上っちゅうことでカボス(書店)の入口の一番前の目立つところに置いてある。ここで2,3時間一気に立ち読み!背中に冷たい視線を感じながら、、というか感じるプレッシャーを意識的に利用してその力で読み切ってしまう、、という僕の「読む力」!いまだ健在!
という僕の自慢話で今日は幕!
今日はスキーだ!