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ベトナム小中学生ら日高町で黒竹民芸品作り体験や町長訪問 〈2017年2月2日〉

2017年02月02日 08時30分00秒 | 記事

黒竹民芸品作りを体験するベトナム観光客

松本秀司町長と歓談


 日高地方に31日、1日、ベトナムから小中学生ら6人が訪れ、黒竹民芸品作り体験や日高町長訪問、日高中学校視察などのツアーで巡った。日高町海外観光客誘致委員会(山田理司委員長)がベトナムをターゲットに取り組みを始めてから初の観光客来訪で、同委員会では、これをきっかけに誘致を広げたいとしている。

 第4回会議で意見交換会に招いたベトナム教育心理科学中央研究会副委員長のレ・タン・ハイ氏とのつながりから今回のツアーが決定。来町したのはハイ氏を含めて学生と保護者ら6人。
 初日の31日は関西空港に到着後、由良町で白崎海洋公園や興国寺を見学するなどして日高町入り。原谷での黒竹民芸品作り体験では、干支のサルの置物や一輪挿しを作り、「こんな黒い竹があるなんて思わなかった。驚いた」「かわいい置物ができてうれしい」などと感動、作った民芸品を持ち帰り、クエのモニュメントも見て回った。
 同委員会メンバーへの紹介では、ベトナムの観光客は「親切な人ばかりでうれしい」「日高町が大好きになった」と印象を話し、小学生はアニメや漫画で見ていたうどんをツアーで食べられて感動したことを伝え、うれしさから泣く場面も。「ベトナム人は親日だが、もっと日本との友好関係が良好になってほしいし、交流できるようにお願いします」との声もあった。
 町長室も訪れ、松本秀司町長が「日高町は田舎町で海や田園風景が広がっています。市街とは違う雰囲気を味わってもらえると思います」と日高町を紹介すると、ベトナムの観光客も「我々のホーチミン市は工業と商業の地域でにぎやかだが、日高町に来るとホッとできる。冬の寒さもあるなど違うところを感じられてうれしいし、ベトナムでは農業などの体験がブームで、日高町に来ればできるのもいい。友達に伝えてぜひまた来たい」と話した。
 この日は日高町内の民宿に泊まり、29キロのクエを見たり、クエ料理も堪能。2日目の1日は午前中に御坊広域清掃センターや県農業試験場暖地園芸センターを視察し、午後は日高中学校を訪れてクラブ活動や校内の様子を見学した。
 山田委員長は「冬の寒さを体感できたことや、竹林で黒竹を持ってはしゃぐ姿などを見て、これだけでも喜んでくれると、新たな発見があった。少人数だったが、これをきっかけにして、教育交流から誘致を広げ、日高地方を訪れてくれるベトナム人を増やしたい」と話した。


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