意見発表用の原稿を手に、西端一蕗芭さん
県主催「アジア・オセアニア高校生フォーラム」の第10回は、29日から31日にかけて和歌山市内で開催する。県内外の高校生と、アジア・オセアニアの国・地域の高校生が、2泊3日の英語合宿で(1)津波・防災対策(2)ダイバーシティ問題(3)貧困問題―の3つの研究課題について議論。管内からは、西端一蕗芭さん(日高2年)が参加する。
日高など県内校生16人をはじめ県外校生3人の日本人高校生と、インド、インドネシア、オーストラリア、タイ、韓国、台湾など海外11の国・地域から11人の外国人高校生が集結。参加生徒らは、3つの研究課題について、各分科会で意見発表や質疑応答を行い、最終日に議論の内容を全体会でとりまとめる。全てのプログラムは英語で行う。
西端さんは、ダイバーシティ問題の分科会で、日本の小中学校の特別支援学級のあり方について意見発表する。障害や病気の有無、人種、宗教、性別といったさまざまな違いや課題を超えて共に学ぶインクルーシブ教育が浸透する海外に比べ、違う教室で分離して学ぶ姿勢をとる日本の特別支援学級は、社会に出た後の共生を難しくしてしまうのでは、との課題を提示。その課題の解決策として、インクルーシブ教育が進むアイスランドをはじめオーストラリア、韓国の3カ国と日本のやり方を比較しながら、特別支援学級に学ぶ生徒が困難な場面以外は、普通学級の生徒とともに平等に学ぶ学校が理想だと提案する。教員のだれもが特別支援教育の専門的知識を持てるような、教員育成の必要にも言及する。
発表は10分間で、15分間の質疑応答がある。西端さんは「2022年に、国連が、日本政府に対して特別支援教育の中止を求める勧告を発表したと聞いて関心を持ち、調べて発表しようと思った。本番は緊張すると思いますが、落ち着いて自分の意見が述べられ、スムーズに進行できたらいいな。海外の生徒と互いに学校の話など、友だちみたいな話をして、仲良くなれたら」と、発表の練習に励むとともに他の参加生徒との交流も楽しみにしている。
29日午後2時から県自治会館で開会式。30日午前9時から同所で分科会、午後5時30分からアバローム紀の国でウェルカムレセプション。31日午後0時30分から県民文化会館で全体会を開き、午後4時から、稲むらの火の館=広川町=へスタディーツアーに出かける。
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