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「JA紀州柑橘統合選果施設」完成 〈2024年8月15日〉

2024年08月15日 08時30分00秒 | 記事


川辺とゆらの2つの選果場を統合した新施設


 JA紀州(芝光洋代表理事組合長)が、川辺果樹選果場=日高川町入野=とゆら柑橘撰果場=由良町里=の一体化をめざし、川辺の選果場を増改築し建設を進めていた「JA紀州柑橘統合選果施設」が完成した。統合による出荷の一元化で同一品質の供給量を確保できるほか、ブランド力向上に伴う有利販売につながると期待されている。待望の竣工式は28日に行い、関係者ら80人が完成を祝う。

 JA紀州管内は温州みかんをはじめ、中晩柑の栽培が盛んで、ゆら早生や宮川早生、ハッサク類、不知火、ポンカンなどが代表品種。管内には2つの選果場があり、川辺選果場には御坊市、日高川町、印南町、みなべ町、田辺市龍神村、ゆら撰果場には由良町、日高町、美浜町からの柑橘類が搬入されており、統合による一元化を図ることで労力やコストの圧迫など課題を払しょく、各種メリットも大きい。
 増改築した現在の川辺選果場は鉄骨2階建て、延べ床面積は4244平方メートル。屋根を取り除き、南東側に鉄骨2階建てを増築した。1階は1141平方メートル、2階は907平方メートルで、1階は製品の積み込み場と出荷物の荷下ろし場、2階はプールライン(出荷物貯留施設)と、生産者らの勉強会などで活用する100人収容規模の生産企画室を設けた。
 各種機器も一新した。既存施設2階に導入した選果機は高度なセンサーで糖度や酸度が判定できるほか、果実の腐敗などに対する品質判別の機能も著しく向上。生産・品質情報の管理へ、出荷箱のバーコードから生産履歴など読み取る機器も設置した。ロボットパレタイザー(段ボール箱や荷詰めされた荷物を自動でパレットに積み付けるシステム)も導入し、人手不足解消、省力化を図る。
 事業費は増築が2億8440万円、機器の導入は10億8430万円、既存施設の改修・解体に11億660万円。設計監理は県農業協同組合連合会、施工は湯浅町の(株)中井組(中井崇義代表取締役)、機器関係はシブヤ精機(株)(本社・松山市)。
 竣工式には、JA紀州をはじめ、県や管内市町、県農、取引市場、かんきつ部会連絡協議会(生産者代表)、施工などの関係者ら約80人が出席。芝組合長らがテープカットを行い、完成を祝う。
 供用開始は9月上旬から。


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