地盤調査を始めるグリーンハイツすみれ棟周辺
御坊市は、建物(駆体)に付帯する外構部等で地盤沈下が疑われる市営住宅グリーンハイツすみれ棟周辺で今月末をメドに地盤調査を開始する。約30カ所のポイントで約半年間にわたり複数回測量し、建設当時の地盤の高さと比較するなどして地盤沈下の有無などを検証する。今年度末に結果が判明し、何らかの対策が必要と判断されれば長寿命化事業で対応する考え。
すみれ棟は平成9年度に完成、鉄筋コンクリート造3~4階建ての建物が10棟ある。建設後20年を経過した30年度、令和元年度に約5000万円かけて外壁改修等の長寿命化工事を行った。グリーンハイツは大洋化学(株)東側の堤防道路(都市計画道路・道成寺天田橋線)そばにあり、すみれ棟やコスモス棟、カトレア棟などが建設されている。
3年前に地中に埋設していたガス管供給元のガス庫からの供給量と各家庭での使用量に差が生じ、ガス漏れが発生している恐れがあったため、応急対策でガス管を地上に出して対応。地震対策で地中埋設に戻すことを考えているが、ガス漏れの原因が分かっていないため、昨年度で簡易調査したところ、すみれ棟の建物に付帯する外構部や排水桝周りの一部に沈みがあることが確認された。
市住宅対策課によると建物は、杭を打って建てたのではなく、地下5メートル付近にある支持層の上に基礎を乗せる形で建設されているという。これまでに壁に亀裂が入ったり、部屋の扉が開閉しにくくなったなどの事例がないことから「建物自体への影響は出ていない」としているが、周辺の地盤沈下が疑われるため、今年度当初予算に地盤調査費350万円を計上。
このほど委託業務入札を行い、(株)ウエスコ和歌山営業所=和歌山市=が346万5000円(税込み)で落札し、今月末をメドに地盤調査を始める。調査対象は、すみれ棟だけでなく、コスモス棟、カトレア棟の広い範囲に広げる考え。
約30カ所のポイントごとに約半年間、複数回測量を続け、建設当時の地盤の高さと比較して地盤沈下の有無を検証するほか、半年間程度、地盤変化の観測も行い、沈下しているなら現在も進行しているかなども検証する。今年度末に結果がまとまり、対策が必要なら長寿命化事業で対応する方針だが、事業費を要する大掛かりな工事になる可能性もあり、同課は「今はなんとも言えない。結果を待つしかない」としている。
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