推進協議会でアンケート結果を報告
御坊市教育委員会は20日、市役所で中学校部活動地域移行推進協議会を開き、5月に行った小学4~6年生、中学生、保護者、中学校教員975人を対象にしたアンケート調査結果を報告。結果をもとに今後、御坊の実情にあった地域移行の具体論を検討するが、受け皿となる団体や指導者・練習場の確保、移動手段、費用負担、ケガの対応など課題は山積している。
今年3月に市体育協会や市スポーツ推進委員会、市スポーツ少年団本部、御坊スポーツクラブ、市文化協会、小・中学校、PTA連合会代表で協議会をつくり、国、県の方針に基づき部活動の地域移行に向けた検討を始めている。まずは子どもや保護者らの意向、課題を把握しようとアンケート調査を行った。
小学生への質問では、中学部活動への所属希望は46・5%と多く、地域クラブとの両方は13・7%、地域クラブは9・3%。所属したい種目は陸上、卓球、サッカー、美術、バドミントン、水泳が多かった。
保護者への質問で、中学校部活動のあり方は「部活動も存続し、要件を満たした地域クラブも部活動と同じ扱いをしてほしい」が62・8%と多く、その理由は「活動する目的に応じて所属先を選択できる」が78・2%で最多。次いで多かった「平日は部活動、休日は地域クラブで活動してほしい」は28・6%で、その理由は「平日は活動場所までの移動が困難」が52・4%と多かった。
将来、国が平日・休日問わず全て地域移行を検討していることに賛成は33・9%、反対は12・7%、分からないは53・3%。
中学生への質問では部活動に所属しているは76・9%と多く、次いで両方所属10・8%、地域クラブ所属8・2%、所属していない4・1%だった。やってみたい種目の地域クラブがあれば「入りたい」が40・4%、「入りたくない」が59・6%。入りたくない理由は「活動場所への移動が困難」が多かった。
保護者への質問では、子どもが地域クラブに所属を希望した場合、賛成が58%と多く、反対は3%。賛成理由は「子どもの取り組みたい種目の活動ができる」が80・8%。反対理由は「活動場所までの移動が困難」が77・8%。
賛成、反対問わず地域クラブについて心配する点は「活動場所までの移動が困難」が最も多く、次いで「地域クラブは部活動よりお金がかかる」「活動運営への協力が負担に感じる」が多く、市教委は「子どもの送迎や費用面、活動への協力を心配していることを確認できた」としている。
中学校教員への質問では平日はほぼ毎日部活動に従事し、指導が大きな負担になっていることを確認。土日・祝日も出勤自体が負担だという回答も多かった。地域移行後、報酬が支払われれば「指導したい」は41%、「指導したくない」は58・9%だった。
国、県教委は地域の実情に応じ可能な限り早期の地域移行を目指す。土・日など休日から段階的に移行したい考えだが、県内での取り組みは進んでいない。市教委は移行時の受け入れ先候補として市体育協会、総合型地域スポーツクラブ、スポーツ少年団を想定しているが、受け皿となる団体や指導者・練習場の確保、移動手段、費用負担、ケガの対応など課題が山積しているため、移行時期や方法など具体論の検討には時間を要しそうだ。
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