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御坊市防災グループ員に初の女性職員任命 〈2024年6月23日〉

2024年06月24日 08時30分00秒 | 記事


新調の防災服を着た女性防災グループ員
(左から西尾、浜田、中島、亀谷、坂尻の皆さん)


 御坊市は、災害対応等で防災対策課職員を応援する防災グループ員に初めて女性職員5人を任命した。グループ員は市独自の取り組みで平成19年度から設けており、これまで男性職員のみを任命してきたが、防災対策、災害発生時の避難所運営など災害対応でニーズが多種多様化する中、女性の視点、意見を生かしたきめ細やかな対応が必要不可欠とし、スタートから17年目にして女性を登用した。

 防災グループ員は災害発生時は防災対策課を応援し、災害対策本部が設置されれば総合調整班として情報収集等に当たり、平時は市や地域の各種防災訓練、研修など防災意識を高める取り組みに参加しており、都市建設課や農林水産課など災害時に現場対応が必要な部署以外から係長級以下の若手・中堅職員を任命。
 平成19年度にスタートして以降、男性職員10人程度を任命してきたが、避難所生活等で女性の視点に立ったきめ細やかな対応が大きな課題とされ、市が今年3月に改定した第3次男女共同参画プランには「防災に関わる意思決定への女性の参画」「避難所運営に女性の視点を取り入れる」「ニーズの違いに配慮した防災計画や各種マニュアルの作成」を盛り込んでおり、今年度防災グループ員に初めて女性を登用した。
 任命したのは企画課の亀谷知央さん、健康福祉課の浜田真衣子さん、社会福祉課の中島夏世さん、介護福祉課の西尾菜見子さん、教育総務課の坂尻知果さんの5人で、大学で防災を学んだ職員もいる。5人は「女性の視点を生かした意見やアイデアを積極的に提案していきたい」と話す。女性を登用することでグループ員も16人に増員された。
 5人は、今月2日に河南中学校で行った避難所設営訓練にも参加し「避難所生活では女性の防犯対策の必要性を強く感じた」「生理用品ひとつとっても、それぞれにあうもの、あわないものがあり、細やかな気配りが必要」「簡易トイレは、こわくて一人では使用できない。トイレトラックがあればいいと思った」と防犯・安全確保、避難所環境整備の必要性を話した。
 西本貴王防災対策課長は「災害犠牲者ゼロを目指すためには、多種多様なニーズに対応し、きめ細やかな防災対策が必要。女性の視点からの配慮やアイデアを取り入れながら避難所運営マニュアルや各種計画を見直し、より良い準備、対応ができるよう取り組んでいきたい」と話している。


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