檀家の切子灯ろうを焼く
無常堂で経をあげる
由良町門前、開山・興国寺(山川宗玄住職)で16日夜、うら盆の伝統行事・灯ろう焼きが行われた。毎年15日に実施しているが台風7号の影響で順延。鎌倉時代から750年以上続く伝統行事で県無形文化財に指定されており、寺の大灯ろう、檀家が持参した切子灯ろうを焼いて先祖の霊を供養した。
新型コロナウイルスの影響で4年前から土傭担ぎや松明踊りが取りやめとなり、今年もなし。台風による順延は令和元年以来。
午後7時過ぎから切子灯ろうを手に檀家が集まり境内に整列、8時前から法堂で法要が行われた。この後、太鼓を先頭に六斎念仏衆、僧侶や檀家が法堂を1周し、境内から約500メートル離れた無常堂へ移動。
釜場に火がつくと、六斎念仏衆が唱える「えーなーあーむーあーみーだーあーんぶ」の念仏や読経が響く中、檀家の岡良次さん、裕加里さん夫妻=門前=が奉納した高さ約4メートルの大灯ろうを皮切りに、檀家の白張り(初盆)や色張り(3回忌・7回忌など)の切子灯ろうを投げ入れ、燃え上がる火柱に手を合わせ先祖の霊を供養、在りし日をしのんだ。
コロナ禍以降、4年連続で土傭担ぎや松明踊りが行われず、檀家から「今年もなかったので、ちょっと寂しいですね」との声が聞かれた。台風で順延となったが、粛々と行われる伝統行事をスマートフォンやカメラで撮影して記録に残す人もおり、地域で守り続ける伝統行事は後世へと受け継がれていく。
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