ひんやりした鍾乳洞を見学
人気スポット・戸津井鍾乳洞
各地で猛暑が続き熱中症への警戒が高まる中、由良町の観光スポット、戸津井鍾乳洞が今夏も人気を集めている。連日気温が30度を超える中、鍾乳洞の中は14~15度でひんやりしており、観光客も「涼しい~」。平均気温が25・96度と日本の観測史上、最も高かった7月の来場者数は1400人で前年同期に比べ80人増。暑さは8月も続き、涼を求め今後も多くの観光客が訪れそうだ。
同所は大正2年(1913)4月から昭和20年(1945)頃まで石灰採石場として利用、当時から鍾乳石が確認されていたが、石灰採取事業が危険で支障をきたすため閉鎖。その後、地元住民から鍾乳洞開発の声があがり、町の事業によって洞内を見学できるよう整備され平成元年7月にオープンし、地元の戸津井区自治会が管理している。
鍾乳洞は延長約100メートル、ペルム紀(2億5000万年以上前)のもので、数センチの鍾乳石が低い天井に星のごとく輝く「針天井の間」は見どころ。管理者によると、家族連れやカップルの来場が多く、大阪方面を中心に県内、奈良などから訪れているという。最近はユーチューバーが撮影に訪れるほか、酷暑の7月はマスコミ取材も増えたそうだ。
今年は4月の800人、GWの影響もあり5月は1328人と多く、7月は1400人が来場し、7月は多い日で225人訪れた。昨年は年間で1万385人が利用したという。涼しいのはもちろん、和歌山に鍾乳洞がある珍しさも加わり、一般の来場が多く「由良に来たからには鍾乳洞へ」と考える人が多いようだ。
田中徹さん(73)=岩出市=夫妻は初めて訪れ「以前から鍾乳洞があるのは知っていたので、白崎に来たので良い機会と思い来ました。中は本当にひんやりしていますね。見どころの針天井、天のカーテンは印象的でした」と話した。
戸津井鍾乳洞は夏休みが終わる27日までは毎日、28日以降は土・日・祝日の営業(冬休み、春休み除く)。時間は午前9時~午後5時。入場料は大人400円、小人200円。近くには鍾乳洞資料館もある。問い合わせは鍾乳洞(電話66・0406)へ。
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