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御坊市の「Sioトープ」親水池に地域住民から約120匹のコイ提供 〈2022年12月22日〉

2022年12月22日 08時30分00秒 | 記事


三浦市長から感謝状を受けた酒本会長(右)

新たにコイ120匹が加わった親水池



 ニシキゴイが泳ぐ観光名所として売り出している日高港塩屋緑地「Sioトープ」の親水池に新たに地域住民から提供された約120匹が加わり、色とりどりの200匹以上が元気に泳ぎ回っている。昨年6月から市と市観光協会がコイを試験的に放流して以降、休日などには家族連れらが訪れる人気スポットになっており、観光協会では「鯉」と「恋」をかけて「恋人の聖地」にするアイデアも出ており、にぎわい創出に向けて引き続き取り組む。

 親水池は延長約100メートル、幅は最大15メートルあり、自然石を使った護岸や砂浜、木橋など整備。平成21年のオープン当初は海水を汲み上げていたが、藻が発生するなど管理が難しく、29年5月から地下水を汲み上げて池に流す淡水に変えた。昨年6月に藻対策として試験的に錦鯉約30匹放流。効果があったことから観光協会員や市職員らが自腹で購入した鯉を放流し、少しずつ数を増やしていた。
 今回新たに放流された約120匹のコイは、酒本和彦・市自治連合会長の仲介で故・福田至琅さん=印南町南谷=の遺族、楠山正雄さん=日高町荊木=から市に提供されたもので、20日に市役所で感謝状贈呈式を行い、三浦源吾市長から代理の酒本会長に感謝状が渡された。
 福田さんは自宅でコイを飼育するのが趣味だったが、今年3月に死去。遺族から酒本会長に「故人が大切にしてきたコイを皆さまに楽しんでいただけるような場所に提供したい」と相談があり、Sioトープを紹介し、40センチ~60センチのコイ約20匹が提供された。
 楠山さんは野池などでコイの飼育、繁殖を行っており、新聞等でSioトープの存在を知り、酒本会長に「子どもたちや地域の方々に親しんでもらえるならSioトープのにぎわいづくりを応援したい」と相談があり、10センチ~20センチのコイ約100匹が提供された。
 酒本会長は「市民の皆さまに喜んでもらえる癒やしの場、憩いの場になればうれしい」と話し、三浦市長は「提供いただき大変うれしい。コイはSioトープを訪れてくれる人を笑顔にしてくれるので大事に育て、憩いの場としてますます充実させていきたい」と礼を述べた。
 現在、提供されたコイを合わせて200匹以上が元気に泳ぎ回っている。種類は紅白、大正三色、山吹黄金などさまざま。大きさは80センチを筆頭に50~60センチも数多くあり、この池で生まれたコイもいる。今年4月末から5月末にかけて観光協会創立30周年記念事業で「鯉まつり」を行い、夜間にイルミネーションを点灯。休日などには家族連れらが訪れ、写真撮影するなどにぎわい、地元住民も毎朝エサをあげたり、ごみを拾うなど協力している。


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