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三浦御坊市長、1期目折り返し 〈2022年5月29日〉

2022年05月30日 08時30分00秒 | 記事


2年を振り返り、決意を新たにする三浦市長


 令和2年5月の御坊市長選で無投票初当選を果たし、第6代市長に就任した三浦源吾市長(62)=島=は、6月11日で就任丸2年を迎える。任期の折り返しにあたり、三浦市長は「(100点満点で)70点」と自己採点。コロナ禍で思うような行政サービスができなかったことなどをマイナス面に挙げる一方、就任時から財政状況が改善している現状を踏まえ「第5次総合計画の着実な推進、市民の幸せ実現に向け、職員と一緒に全力で頑張りたい」と決意を新たにした。

 2年間を振り返り1年目は60点から70点だったが、今は70点と自己採点。その理由として「財政状況の改善」を挙げた。新庁舎建設事業が本格化する中、昨年策定した中期財政計画で最悪の場合、令和5年度末に財政調整基金が枯渇すると試算したが、ふるさと納税など収入増、経費節減、総合計画での財政負担平準化などで収支が大きく改善し、3年度、4年度当初予算ともに同基金の取り崩しをゼロに抑えられた。
 三浦市長は「就任時は令和4年度予算が組めるかと心配したが、財政調整基金を取り崩すことなく、予算が組めているし、3年度決算も黒字になる見込み。まずはひと安心という部分が大きい」と振り返った。一方、マイナス面は就任前から続いている新型コロナの影響を挙げ「多くの事業が中止や延期、規模縮小となり、十分な行政サービスを提供できなかったり、市民の皆さまにお会いできる機会が少なかったことが特に残念だった」と述べ、感染拡大が治まれば市民と会い、話ができる機会を増やしていく考え。
 新型コロナ対策では市民全員への1万円商品券の2回配布、飲食店等への「まちのあかり支援事業」など必要な手を打ち、コロナワクチン接種では全庁挙げての接種推進に力を入れ、財政面では新庁舎建設事業での財政負担軽減を図り、ふるさと納税や最終処分場埋立物環境保全負担金徴収など収入増に努めた。昨年12月に市内で発生した震度5弱の地震では反省点を生かして体制見直し、職員の意識改革などを図った。
 残り任期2年間に向けては「私のキャッチフレーズである『明るく楽しく前向きに笑顔あふれるまちづくり』『生まれて住んで良かったまち御坊、誰もが住みたいまち御坊』の実現をめざすだけ」と強調。防災対策や公共施設の老朽化対策、多岐に亘る市民ニーズへの対応など課題がある中で「中長期的な視点から適切な事業の選択と集中、財源の効果的、効率的な活用を推進することで持続可能な市政運営に取り組みたい」と意欲をみせた。
 総合計画を実現するためにも職員の育成、意識改革、スキルアップに力を入れている。「財政的に厳しいのはどこの自治体も同じ。お金はなくても人を育てることはできる。人は財産。財政が厳しい、新型コロナだからという理由で市役所は何もしてくれないと言われないようにきちんと説明責任を果たしていく。いつも最悪のパターンを考え、職務することが大事。市民から親切、丁寧、頼もしいと思っていただける人づくりをすることが総合計画の実現につながると信じている」と力を込めた。

「時機を見て置きたい」
空席の副市長は検討中

 昨年3月末に前副市長が退任以降、空席となっている副市長ポストについて三浦市長は「置かないという考えはない。今は一人でやっているが、時機を見ながら良い人がいれば置きたい」と述べた。残り任期が2年となる中、今任期中に選任するかは未定。


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