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中学生派遣事業、御坊の魅力発信する観光ツアー提言 〈2018年8月5日〉

2018年08月06日 08時30分00秒 | 記事

近江八幡市を見聞した中学生たち


 御坊市は「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、子どものまちへの愛着を深める取り組みで、中学生まちづくり派遣事業を行い、応募のあった市内中学生15人が、2日と3日に災害相互物資援助協定を締結している「水郷のまち」「近江商人発祥の地」の滋賀県近江八幡市を訪れ、同市の取り組みや町並みを見聞し、将来のまちづくりについて意見交換。それぞれのまちの良いところを比較し、ふるさとの魅力を再発見しながら、その魅力を発信するための観光モデルツアーをまとめて発表した。
 
 派遣事業は未来を担う中学生が他市のまちづくりを見聞し、自分の住むまちの魅力や課題を見つけ、将来のまちづくりについて考えてもらおうと、平成28年度から実施。2日は市担当者から住民主体のまちづくりの取り組みなど講演を聞き、語り部の案内で八幡堀など古い町並み散策し、夜は交流会を開いた。3日は安土城かいわいを歩き、VR(バーチャルリアリティ)で安土城下を再現した仮想空間を体験したあと、ワークショップで意見をまとめて発表した。
 ワークショップは3班に分かれ、寺内町散策で事前研修した御坊市と、見聞した近江八幡市の良いところを出し合い、それをもとに御坊の魅力を発信するための観光資源、観光モデルツアーを考えた。最新技術のVRに関心を持った中学生が多く「御坊市を探検できる行事ごと、町並み、寺社のVR」「寺内町や御坊祭を体験できるVR」「宮子姫や安珍清姫を紹介するVR」「堅田遺跡や亀山城を再現したVR」を制作し、御坊寺内町会館などで上映。体験するといった意見が目立った。
 御坊の良いところは日高別院、寺内町、スターチス、祭り、紀州鉄道、宮子姫、和田勇などを挙げ、それらを生かした取り組みとして「近江八幡市のように寺内町の道をきれいな道(石畳)に整備して景観を良くする」「スターチスやスイカ、カスミソウ、宮子姫をあしらったオリジナルの和菓子をつくる」「近江牛に負けない御坊牛、スターチスを使った商品など御坊ブランド商品をつくる」「日本最大級の祭りを開く」「ディズニーランドの『隠れミッキーを探せ』のように寺内町に『隠れ(和田)勇を探せ』をつくる」など意見を出した。
 観光モデルツアーは(1)紀州鉄道~寺内町散策~寺内町会館でVR体験~和菓子屋でオリジナル和菓子購入~日高川でカヌー体験~観光農園で花摘み、フラワーアートづくり~野口オートキャンプ場でバーベキュー~花火大会(2)名田中に集合し、朝日を見る~観光農園でイチゴ狩り~EEパークで学習~寺内町散策~スターチスの生け花体験~商家で土産品購入~道成寺で安珍清姫VR体験~花火とステキ体操楽しむ(3)中川邸でソバ打ち体験~寺内町会館~寺内町散策で「隠れ勇を捜せ」~和菓子体験~堅田遺跡・亀山城VR体験~花火大会・フォトコンテスト-を提言した。
 市企画課は「これからのまちづくり、地域資源の活用、魅力発信について真剣に話し合い、自分たちの考えを発表してくれた。この経験を将来に生かしてほしい」、同行した紀州ごぼう語り部の大谷春雄さんは「将来、御坊に知り合いが来たとき、白浜ではなく、御坊の町を案内し、御坊の魅力を発信できる人になってほしい」と話した。


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