Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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Make Up Eidolon Collection 1/43 Ferrari250GTO修理

2015-10-26 20:56:22 | その他
毎日色々なご依頼を頂くのですが・・・
こんなご依頼も有ったり致します。

アイドロンコレクションのフェラーリ250GTOと言いますと惜しまれながら販売終了になってしまいましたが、未だにそのファンの方は多くて不幸にも壊れてしまった物は修理してでも・・・と言う根強いファンの方も多いのです。
余談ですが他にもフェラーリのF40LMとか古い!?ノーマルのF40とかの修理もご相談を頂く事が多いですね、こちらも結構ファンの方がいらっしゃいますね。
多分・・・この方達にとってはBBRとかじゃなくてやっぱりアイドロンなのでしょう・・・。

今回の修理は保管状況に問題が有ったのか?わかりませんがウインドウの剥離してしまったFerrari 250GTOを修理致します。
まずは剥離しかけたウインドウとモールをエナメルシンナーで剥離致します。
そして内部や外部の細かな部品で脱落している物は無いか確認致します・・・
今回はリアのナンバー灯の片側とフロントのジャッキアップポイントが片側脱落していました。
修理にあたってはオリジナルのケースから一旦外して作業用の台に組み替えて行なっています、オリジナルの台の上で作業をしますと傷を付けてしまう恐れが有りますし場合によっては接着剤や塗料が付いてしまう事も有りますからね。
注意深く作業をする訳です・・・。

ウインドウは新しい素材を使って切り出します。
接着剤を完全に落とすのは難しいですし傷が付きますから新しく作った方が断然良いのです。
モールは傷を付けない様に掃除して使いましょう。
フロントとリアのウインドウは完全に新しい物です。
ナンバー灯は同じ部品を旋盤で挽きまして取付けています、これは左右で大きさが違いますと目立ちますから注意が必要ですね。
ノギスで計るのは当たり前ですが見た目でも確認します、寸法が例え同じでも形状が違いますと大きさが違って見える事も有りますからね。

収納するケースは当店のオリジナルにする事になりましたのでボディの下に付きますスペーサーを削り出しました。フロントとリアは直径を変えないとシャーシの裏側に干渉してしまいます。
なるべく広い面でビスの力を受けたいのでなるべく大きくしています。
(と言っても見た目の問題も有りますから・・・見苦しくならない範囲でね・・・笑)

これで完成ですね・・・
お客様が引き取りに来られるまで当アトリエの一番安全な場所でお休み頂きましょう。

部品の洗浄及びパテ盛り

2015-10-26 20:28:28 | Osca Dromos Zagato
今日も良い天気でしたね、山陰は朝はかなり寒くなってきました。
先日、北海道では雪の便りも有りましたから確実に冬が近づいて来たんですね~。
こうなりますとそろそろストーブが恋しくなってきます・・・今度の水曜日は薪ストーブのメンテナンスをもう一度して来たるべき冬に備えなくてはいけませんね。
そうそう、親戚に薪も取りに行かなきゃね~相変わらず忙しいわ・・・。

昨日までボディやら細かな部品のキャスティングをしていました、何とかそれも終了しましたので今日からはいよいよ組立ての準備にかかります。
まあその前に塗装をしなければなりませんね。
というかここから仮組が始まります・・・
いくら完成品を分解して複製したと言っても寸法などはかなり変わっていますからそのまま組立てられる保証は有りません。
ホイールにタイヤを付けて姿勢位は確認しておかなければなりませんね~まだまだ制作は続きそうです。
そんな事ですから今日は部品の洗浄から始めます。
と言うのもキャストする時に離型剤を使っていますからボディの表面や使った工具そして机の上などあらゆる部分を脱脂剤で拭き掃除です。
それが完了したらボディの洗浄・・・私は市販の脱脂剤をビンに入れておいてその中に部品を入れて撹拌しながら(シェイクしてはダメですよ、壊れてしまいますから・・・)数時間漬け込んで取り出します。
この後クレンザーで水洗いします。
手間がかかるんですよ・・・(笑)
ボディが複数有るのは目の錯覚です・・・決してTVの収録の為では有りません(笑)
もちろん失敗したときの為でもありませぬ・・・(爆)

次は細かな部品を脱脂します。
ぜ~んぶビンの中に投入・・・細かな部品は5台分!?位有ります。
細かく検品しないと使えるか使えないかわからないので一応全部入れて脱脂しておく訳ですね。
じゃないとどれが脱脂してあるのかわからないですからね~。
また余計な部分にシリコンが付いてもいけませんから。

ボディの下側の付いている湯口の付近がバリになっていますのでこれを削っています。
気泡の部分はデザインナイフで少しえぐっておきますと後でパテを詰める時に楽ですね。

ホイールアーチの中にもバリが有ります。
これは型の合わせ目でして隙間にレジンが入ったまま硬化してしまった部分です。
ここは大きめの丸形のビットを使いリューターで削ってしまいます。
まあペーパーでも良いのですが何か丸い気の棒か何かにペーパーを貼った物で削った方がいいですね。

ボディの手直しをしていたら数時間経過したので細かな部品を洗浄液の中から出しました。
見た目は全く変わらないのだけど・・・奇麗になったのかな??

次はボディの気泡にパテを詰めます。
それ以外にも実車を拝見してボリュームの不足している部分にも少し盛っておきます。
お陰さまで手直しをしたボディはそう大きな問題は無い様ですよ。
もしも重箱の隅を突く様な指摘をすればリアのディフューザーの部分の形状と寸法がちょっと不足している様な気がしましたので少し盛っています。
まあ別に何ミリも盛る訳じゃないですから・・・せいぜい0.5mmくらいでしょうか・・・
この部分はセミグロスブラックなので凹凸が目立たないので少し強調しておきたいだけなのです。
もしもここがボディカラーなら多分盛らなくてもいいと思うけど・・・

そうそう、レジンの気泡の部分にポリパテを充填する様な場合はパテが柔らかい方が気泡に馴染みやすくて良いですよね~
そんな場合はポリパテの主剤にポリエステル樹脂を数滴たらして混ぜてから硬化剤を入れて使います。
FRP樹脂を取り扱った道具を洗浄する時に使うスチレンモノマーという液体が有るのですが、これを使ってポリパテをゆるくする事も出来ますがこの液体は溶剤なので樹脂分を含んでいません、従ってポリパテは柔らかくなりますが硬化の時に蒸発しますのでヒケが大きくなります。
まあそれでも良ければ良いのですが・・・ポリパテを盛らなければならない様なケースでは硬化の時にヒケますとパテ盛りの処理を繰り返さなければならなくなりますからね、それも面倒でしょ!?
だから僕の場合はポリエステル樹脂なんですね。

どれが良いとは申しませんがご自分に合った物をお使いになると良いと思います。
参考になる様に一応理由は書いておきますから・・・(笑)