瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

ミス・メリーのクリスマス雑学講座その6

2006年01月06日 20時05分54秒 | クリスマス
本日、1/6は公現節で御座います。

云わば聖キリストが公に姿を現した日、と言う訳ですね~。


――何故、1/6、か??

聖書では、神が人間を創り給うた日は、天地創造(←是はローマの太陽暦より1/1になされたと定められた)より6日目という事になってたからだそうな。

そいった理由から、12/25が聖キリストの誕生日と定められる前は、この日がクリスマスとして祝われておりました。

今でも東方教会側では、1/6にキリスト生誕を祝ってるらしいです。


そんなこんなで久し振りに……



――出でよ!ミス・メリー!!(済みませんねぇ、性懲りも無く…)(汗)



はぁい!ミス・メリーよ!

…え?クリスマスは12/25で終わった筈なのに、何でまた出て来たのかって?


実はね、キリスト教国でいうクリスマスは、12/25「キリストの降誕日」から、1/6「東方の三賢王の礼拝日」までを指しているのよ。

「十二夜」という言葉を聞いた事の有る人も居るかもしれないけど…これはその間の夜を数えて名付けられたものなのね。

どころか、19世紀には習慣上は、12/16~2/2「主の奉献の祝日」の前夜まで、クリスマスは48日にも及んでいたんですって。


クリスマスの先祖は「冬至のお祭り」、元々この日からこの日までって明確に決められていたものではなかったの。

大体10月末~2月始めまで行われて来たイベントだったから、クリスマスにもこうした部分が引き継がれていったのね。


キリストの降誕、つまり誕生日は、3世紀末までは1/6という事になっていたらしいの。

今でもセルビアのように、1/6をクリスマスとして祝っている国も在るらしいわ。


1/6はキリストが救い主として公に現れ、洗礼を受けた日とされていた為、この日がキリストの誕生日とされていたのね。

キリストの誕生日が12/25に移動したのは4世紀前半と言われているわ。

当時ローマ帝国では、太陽を崇拝するミトラス教が普及していて、その主祭日が冬至に当る12/25だったの。

こうした太陽の祭と、キリストを世の光・太陽と見なす解釈とが合致するとして、キリスト教の中に吸収されて行く内、この日に誕生日が移されてったという訳。


1/6は今では、3人の賢者にして王なる人物が、東方から星に導かれて生まれたてのキリストを拝みに訪れた日という言い伝えにより、「エピファニー(公現節)」と呼ばれているわ。


オランダ・イギリス・イタリア・スペイン・ベルギー・スイス等ではこの日に「豆の王様の祭」という行事を行うそうよ。

この祭は、円形のケーキの中に、乾燥したソラ豆を一粒隠して焼き上げた「豆の王様のケーキ(三賢王のケーキとも呼ばれているわ)」を、家族なんかで切り分けて食べ、中の豆に当った人がその日の王様として、他の人に何でも命令する事が出来るというもの…日本で現在宴会なんかでよくやる、「王様ゲーム」の元となったイベントね。


「豆の王様の祭」の由来は、今ではキリスト教で言う所の「三賢王」から来たとされているけど、実際には古代ローマの「サトゥルナーリア祭」辺りから来てるんじゃないかって説が有力よ。

「サトゥルナーリア祭」では、身分の上の者が下に、下の者が上にといった「身分の逆転」を計るといった習慣が有ったのね。

単純に言えば『無礼講』、そうする事で「サトゥルヌス神」が宇宙を支配していた頃の、身分差や悩みも苦労も無く、人々が遊んで暮らしていたとされる伝説の時代へ…旧き良きあの頃に帰る事こそ狙いだったらしいの。


その後2/2の…カソリック派の行事で「キャンドル・マス」と呼ばれる、聖母マリヤ清めの祝日には、キャンドルを持ち行列を行い、この日漸く全てのクリスマスの飾りが下ろされるという訳よ。

次の日は日本でいえば「節分」、つまり冬はこの日で終わるから、先祖が冬至祭であるクリスマスも此処で終了、といった所じゃないかしら?


日本ではクリスマスといえば「クリスマス・イブ」と「聖クリスマス」位しか認識されていないけど、実際のクリスマスはこんなにも長く長く、祝いの続くイベントだったのね。


…という事で、ミス・メリーの『クリスマス雑学講座』は、今年はこれにてお終い。

此処までお付き合い頂いて、どうも有難う♪


それじゃあ、また今年のクリスマスに会いましょう!





…身分の逆転は、古代バビロニアの『身代わり王』の歴史にまで繋がるのでは~?とも言われております。

古代バビロニアでは、日蝕や月蝕は王が神の怒りに触れた為起こると考えられ、その際『身代わりの王』を立てて、本物の王は神の怒りが静まるまで(日蝕・月蝕が止むまで)身を隠すようにしてたそうな。


ちなみにこの『豆の王様ケーキ』、以前ハウステンボスの『タンテ・アニー』でも売ってた記憶が…そうだったとしたら、復活させて欲しいかな~。

オランダをコンセプトから外すとしたら、もう無理なのかな~。(寂)



写真の説明~、ハウステンボス、去年のクリスマス時のベア・ツリーは出国口にまんまちょこんと飾られておりました。

…良いけど、周囲に花壇とか拵えてあった方が華やかで良いんじゃないかな~と。(汗)

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3 コメント

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豆の王様のケーキ (chibapeanuts)
2006-01-06 20:43:10
なるほど・・・・・・。ミス・メリーの博学にはいつも感心してしまいます。

これが、フランスの「ガレット・ド・ロワ」(王様のケーキ)の由来なのですね。で、豆がフェーヴ(陶製の人形)に代わっていった、と。

その後の「王様ゲーム」(笑)はヤルコト変わらずにそのまま残ったんですね。・・・・・・やっぱり、フランス人もこういうものを面白がるのは私らと変わらないのかしらん?
え、・・・ (urouro)
2006-01-06 20:47:22
ミス・メリーさん今晩は(笑)



もうでてこないと思ったら。。。

本当に勉強になりますねぇ。



そうか「王様ゲーム」の悪習はここが元祖だったのか(笑)・・・イヤ、イイオモイデナイモノデ・・・(-_-;)



それから

>また来年のクリスマスに会いましょう!

え、今年のクリスマスは出てこないのですか?

(と、揚げ足を取ってみる(^o^;)



それでは



PS,

自己紹介楽しいです。
コメント早速有難う♪ (ミス・メリー(と、びょり))
2006-01-06 21:39:06
はぁい!ミス・メリーよ♪



ちばさん…お褒め頂きメリー嬉しいわ♪

そうなの!豆が後々陶製の人形やコインに変っていったのね。

…でもそれって、知らずに食べた場合なんか、歯を傷めちゃいそうで少し怖いわよね。(汗)

向うでは家族間で、ほのぼのとゲームを楽しんだりする方がポピュラーみたいよ。

勿論、日本と同じく乱痴気騒ぎにも使われてるでしょうけどね。(笑)



ウロウロさん…こんばんは♪またお会い出来てメリー嬉しいわv

そうね~~日本で言う『王様ゲーム』には、所謂お下品なティストしか伝承されてないようね。(苦笑)

――え?あら!イヤだわ!!メリーったら大失敗!!(焦)

教えて下さり有難う!早く直しとかなくちゃ!!

勿論、今年のクリスマスにまた会いましょう♪



びょりです……いや本当、失敗しました。(笑)

ウロウロさん、教えて下さり有難う御座いました、こっそり今から直しておきます。(苦笑)

未だ自分の頭の中身は去年のままらしいです。(笑)

自己紹介はね~~、今から観出した方はかなし混乱するんではと…結局正しいHNはどっちなの??って。(苦笑)



コメント頂き有難う御座いました~♪

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