瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

信濃への旅その2

2006年02月13日 19時25分04秒 | 旅の覚書
…っつう訳で、しょうがないんで(?)月曜毎に前回長野旅行について書いてきます。(苦笑)


前回何処まで書いたっけ…??ああ、宿表門まで辿り着いた所か……ちっとも進んどりゃせんがな。(汗)

んでまぁ、宮澤賢治ちっくコート着たお迎えの人に案内して貰って、雪降り積もった庭抜け橋渡り、宿の玄関に入って行きました。

庭が広いんですよ…この宿…散策道が在って、山向うまで登って行ける。(汗)
中庭に仙仁川なる川も流れててね…凄いよ、江戸時代の古井戸まで在るらしいよ。
何か上杉謙信縁の御先祖様が開いた湯宿らしいっすよ、ほへ~~。

細かい話になりますが、表門~橋上には足滑らせない様に筵が敷かれておりました。
ってもツルツル滑りそうだったけどね。(笑)


玄関には秘湯に行った事有る方ならお馴染み、「秘湯を守る宿」なるでっかい提灯がぶら下っておりました。
全国の秘湯を守る協会ってぇのが在りまして、それに入会してる宿には、漏れなくこの提灯が飾ってあるのな~。

先ずはラウンジに通されて抹茶&茶菓子のサービス、その間に友人と私の荷物は部屋に運んで頂けました。
茶菓子は上品な餡子玉っつか…下に薄くスライスした金柑と葛…だったか?敷いて置いてあったの。
美味しかったですよv

ラウンジ、5年前(だったか…?)に来た時とは大分感じが変わってましたねー。
昔は和風で民芸調、今は欧風アンティークな雰囲気がそれにプラスされたよな…ホテルヨーロッパに近い感じで、英国調アンティークソファが置かれてました。
で、火鉢に懐かしい感じの薬缶がかかってて、しゅんしゅん湯気出してました。
改装したんだそうで…3月にはまた本館も大規模に改装予定だそうな。
此処ラウンジは書斎にもなってて、本が沢山並んでたのが良かったな。
各テーブルには愛らしい花1輪、それに文豪の著した詩文が1つづつ、何か詩文が好きな宿だったみたいで、兎に角あちこちに詩が書いてあった。(笑)


一息吐いた所で部屋に案内して頂く事に。
廊下通る間、風呂や食事場所等の、館内の御案内を受ける。
風呂は名物洞窟風呂だけでなく、貸切風呂に小さな家族風呂なんてのも在りますよって事でした。
ランプが灯されてる入り組んだ廊下の端々に、昔風の家具とか民芸品とか絵が飾られてたのが趣深く。


部屋通されて直ぐに、濃いピンクのチューリップが1輪、入口に飾ってあったのが見えまして…春だね、もう直ぐと…。
で、入口の直ぐ正面には何と流しが置かれてましたよ~贅沢!
…けどこの流しについては…正直私らより、仲居さんが来てお茶とかサービスし易い様に~っつう意味のが大きかったんではと…流しなんて、特に使わなかったし。(笑)
便利だな~と思ったのは流し下に有った冷蔵庫ね。
通常の宿とかで良く有る有料ドリンクが入った物とは別に、も1台何も入ってない冷蔵庫(←いや硝子ポットに入った冷たい「柿の葉茶」とグラスが中に有りましたが…)が用意されてたのな。
好きに使って下さいよ、と…こゆサービスは嬉しいv
流しの左には洗面所とトイレ…洗面所の鏡が三面鏡みたくなってたのも心憎い気配り。

部屋は先ず畳の敷かれた和室に繋がってまして、テーブルの上にまた茶菓子とそして漬物が置かれてました。
今度の茶菓子はピーナッツヌガーっぽいヤツでした。
漬物は…大根??タクアン???…後で正体解りましたが。

んで一段下がって、窓際がちっちゃく洋間になってて、英国調のソファが2脚、テーブルが1脚置かれてました。
このテーブルの上にもやっぱり花が1輪活けてあったのですよ。
懐かし~い感じの書斎机も置かれてました。

窓を開けるとウッドテラスが在ってね…椅子が2脚置かれてました…すっかり外は雨から雪に変ってて、しんしんと降り積もる雪が…雪景色がそりゃもう美しいのなんの!
雪は大変だけど、真っ白で綺麗で、憧れるな~と思った。(←雪の大変さを知らない都会人の感覚)

此処で、案内して下さった仲居さんがお茶淹れて下さいました。
お茶は煎茶ほうじ茶紅茶珈琲、冷蔵庫には冷たい柿の葉茶等御座いますよ~との事。
取敢えずはほうじ茶で一服一服。
お茶啜りながら夕食時間について伺われる。
夜6時~8時位までの間なら、自由にどうぞとの事。

…此処で問題が有りまして…実は洞窟風呂って混浴なんですよ。
や、体隠せる様に湯浴み服とか置いて有るんですがね…。
それでもいや~ん恥かしい~ってな女性の為に、女性専用バスタイムなる時間が設定してある。
別に自分が見られたりする事にはあんま抵抗無いんすが…やっぱお見苦しい物見せるのも悪いしね、こっちもあんまお見苦しい物は見たかない。(笑)
5年前に入った時は、混浴時間でも頑張って入りに行ったんすよ…前位隠して下さってるに違いない、向うさんだって恥かしいのはおんなじよと思って。

……おっさん達、逃げも隠れもしねぇ。(苦笑)

そんな訳でやっぱ入るなら女性専用時間に入りたいよねと…で、女性専用時間って夜8:30~9:30だって……夕食は最低でも2時間かけてゆっくり食べて頂きますよと……

……じゃ、6時~食うしか選択の余地無いじゃん。(汗)

そんな訳で6時~にして貰いました。


仲居さんが一通りの説明終えて下がられてから、宿内探検に出ようと…また1つ有難かったのが、部屋の鍵が2つ有った事。
お陰で1人1キー、助かりました…あ、室内の鍵は流行のオートロックではなかったです。


探検に出て…私らの部屋の1階上が露天風呂付貸切風呂となってまして。
この記事上の写真がそうです、足を十分伸ばせる石の内風呂から、上がって窓出て露天に繋がってまして、窓からは見事な樹氷林が見渡せるっつう。
綺麗でしたよ~、予約入れる必要無く、好きな時間に来て、中から鍵掛けて入る様になってました。

…ただですね…人気が凄過ぎて中々入れんかった。(汗)
これは2日目での話ですが、この貸切風呂の前には第2書斎が在りまして、しょうがないから着替え持ってそこで本読んで待機してて、空いたとこで即駆け付け漸く入れたっつう。(汗)

皆、露天風呂が好きなんだよね、つまりは。(笑)

この貸切風呂&第2書斎の在るフロアが館内最上階みたいでした。
で、そこから散策道に出られる様なってたんすがね~。
生憎の雪でね…結局今回この散策道は行けませんでした。(泣)
や、木の手摺や石で拵えてある階段がツルツル滑って危ねぇ危ねぇ!!
過ごした3日の内、この道に足跡が付いてたって事は全く有りませんでした…そりゃねぇ…。


私らの部屋から1階下った所には、名物洞窟風呂が。
も1階下ると最初に通されたラウンジ、それに売店、お食事処、第一書斎、家族風呂、喫茶所なんかも在りましたねー。
…行ってから間が空いてるんで、今一自分の記憶に自信が持てませんが…間違ってたらすんません。(汗)

この宿チェックイン時間が昼1時なんですよ。
そのせいか早くから来て宿探索して歩いたり、お茶飲んでたり、温泉入ったりなお客が多い、兎に角えらく人出を見掛けましたです、平日だってのに。


さてさて、2人で適当に遊んで回ってる内に6時になりました。
夕食は館内で1番下の階(多分)、料亭『深仙庵』にて…通された畳敷きの個室には、赤々と炭の燃える火鉢が置かれてました。
テーブルの上にはやっぱり花1輪、そして火の灯してある蝋燭。
食前酒は竹筒に容れられた濁り酒。
席の前に置かれてた本日の『お献立』――


先附   ごま豆腐
前菜   梅見月のおもてなし
向附   山里のお造り
焼物   姫ますの塩焼き
お吸物  鯉の昆布巻き
強肴   信州牛の石焼ステーキ、又は杉の香焼
箸休め  熟し柿ゼリー
蒸し物  ヤーコンの包み蒸し
煮物替り 松代芋とかぶの梅あん
御飯   
香の物
デザート


――「どれも美味しかったですわよv」で終わらせちゃ拙いっすかね?(笑)

…行ってから大分間が空いたもんで、正直忘れて来てるんだ。(苦笑)

いやでも本当どれも美味しかった!!
器も変に気取り無く、如何にも山里の料理~って感じで好感持てました。
上品な薄味でしてねー、ごま豆腐は濃厚なプリンの様に。(←センス無い表現で御免なさい…)

お造り…刺身ですが、鮪なんて出さない、そりゃそうだ、山なんだから。(笑)
鯉のアライに姫ます、刺身蒟蒻、で御座いました。
酢味噌と生姜醤油の2種類で戴きました。

姫ますは豪快に、串(←杉の枝を削って作られた物と思しき)に刺して塩焼きされた物を持って来て下さいました。
豪快な料理でありながら、ちゃんと腸が取ってあったのがねー…細かいなと。

強肴は2種類有る内から選んでって事でした。
私は石焼ステーキ、友人は杉の香焼…杉の香焼ってのは、川魚や肉や野菜を杉の葉っぱで包み燻し焼きして甘辛い信州味噌で味付け~な料理かと。(←記憶薄れてます、すんません)
どっちも美味しかったっすv(←お互いに食べ合った)
石焼ステーキねー、肉が柔らかいのなんのってvv
杉の香焼も良い匂いで美味しかったv

箸休めの柿ゼリー、友人が殊更気に入ってたメニューです。
中間デザートでね…確かに美味しかった!
本当~に熟れた柿そのまんまの味わいでねー。
何とかお替り出来んもんかと、本気で悩んでたよ、友人。(笑)(←「アンコール!」言ってみたらどうかと提案してみたが)

で、蒸し物の『ヤーコン』…これ、何かと言うと、アンデス原産の芋らしいです。
何か優れた整腸作用が有るとかで、『あるある事典』っつう番組でも取上げられて注目浴びてんですよーと。
部屋に置かれてた漬物も、これだったらしい……変ったタクアンじゃなかったのね。(汗)
いやびっくりしたんですけどね、蒸すと芋なんすよ…サトイモっつかそんな食感なの。
実は献立読んだ時点で、「ヤーコンって何??」と気になったもんで聞いてみたんですよ。
したら丸ごと焼いた物わざわざ持って来て、「これがヤーコンですよ」と説明して下さってねー…や~~、聞いてみるもんだね。(笑)
芋でしたよ、正しく…皮や中身が白っぽい焼芋でした。
感心してじーっと見てたら「何ならスライスして来ますから、生で少し食べてみますか?」と…。
生で食べたら林檎みたいなシャキシャキ食感でした、味の薄い。
不味くはなかったっす…本当、聞いてみるもんだ。(笑)

御飯まで来て、「宜しければ御飯以外にも、蕎麦やうどんを選べますよ」なんて言われたんで、私は蕎麦(←せっかく長野来たんだし~と)、友人は御飯にしました。
御飯には澄し汁付でした。
蕎麦、美味しかったですvツルツル喉越し良かったv

デザートは栗のアイスにフルーツ…須坂の近くに在る小布施は、栗の産地として古くから有名な古都なのですよ。
以前来た時は、その小布施に在る、北斎美術館にも寄りやした。
旧い街並が残されてて、観光するにはお勧めですよ、小布施は。

食後の珈琲まで美味しく戴きましたv…しかし満腹、正直きつかった…。(汗)


なんですけどね~、食後直ぐ入ったら体に悪い事承知で、無理くり風呂行きました。
だって……食べ終る頃には9時近かったんだもの。(卓上の蝋燭が…蝋燭が燃え尽きてたよ…)
2時間なんてものじゃない、3時間もかかったよ。(汗)
慌てて部屋に着替え取りに戻りましたとも!


戻った部屋にはすっかり布団が敷かれておりました。

……どうして日本の旅館って、こう、客の居ない隙に布団を敷いたり退かしたりする習慣(?)が有るのか…?
別に嫌じゃないけど…何か不思議。

テーブル上にはお夜食と(またもや)漬物が用意してありました……済みません、今日はもう食えません。(涙)
可愛いプチサイズのおにぎりとフルーツ…林檎の皮が梅の花形に刳り貫かれてて、また可愛いんだ~。
友人はそれでも後でしっかり食べました…偉いよ。(汗)
「だってお前…今日食わないで何時食うんだよ?」←明日って日が有るじゃないか。
…自分の分の夜食は、冷蔵庫に入れて次の日の昼に回しました。(あ、その為でも有るのか?冷蔵庫??)


メインの洞窟風呂です。
写真は撮れなかったんすけどね…冷泉とは言え天然のサウナですから。
一旦外出まして別棟入って、脱衣所から中に入ると、先ず普通の内風呂が。
この内風呂は温度が高い…どうやら洞窟風呂とは別に掘り出し、加温してるらしいです。
全部冷泉だと寒いからねー、流石に。
内風呂は24時間ずっと女風呂なんですよ、所謂、兼洗い場です故。

…が、洗い場の右横に…扉が付いてる。
これが洞窟風呂への入口になってまして、鍵なんか掛けておらず、中心の洞窟風呂からまんま、そのまた横の男風呂とも繋がっている。

或る意味これはスリル有る構造ってか…以前此処泊った時ね…早朝私1人で内風呂入ってた時の話なんですが。
何せ早い時間だったから…他に誰も居らんかった。
だけど途中、老婦人がお1人、入って来ましてね。
暫く洗い場並んで、体流してたんすよ。

したら扉の向うから声かかって来ましてねー。
どうやらこの婦人の旦那さんだったらしく……扉開けて内風呂まで入って来ちゃったんですよ!!!

洗い場の陰から手ぇ振って、「他にも客居ますよー」と意思表示しましたら、直ぐに出てって下さいましたが。

――本っっ気で焦りましたね!!(焦笑)

朝から奥さんと仲良くしっぽり温泉入る気だったんでしょが…旦那様……済みませんね~邪魔しちゃって。(苦笑)
でも私以外に他にも女性客居たら、大変な騒ぎになってましたよ!!(笑)
未だこの時は貸切風呂無くてねー、ひょっとしたら何回かそゆ事件が起きたりして、そいった件も考慮して造る事にしたのかもと、ね。(どうなんでしょね?)


えーーと…話ズレましたね。(汗)

そんな訳で洞窟風呂の方は混浴、なので恥かしがり屋の女性の為に、一応体覆う為の湯浴み着が用意されてまする。
バスタオルみたいにくるりんと体に巻いて、スナップで止めてずり落ちない様になってる。
…良く考えたもんだ…もっともどうやって着たら良いか、悩んでる方も結構いらっしゃったが。(笑)

この洞窟風呂の湯温は体温位しかなくて(←冬はやっぱ少し加温してあるらしい)、入ってみると温水プールに似た感じです。
むしろ洞窟になってる事考えると、この温度で良かったと思う。
でないと上せて入ってられない。

中で道が2つに分かれてて、左は直ぐ行き止まりになってるんだけど、右は段々と滝になってて30m位…有るらしい。
下は砂利が敷かれてて、野趣溢れてるったらない。

轟々と下に落ちてく湯(水か?)の滝登ってって、1番上まで浸かりに行きました。

周りの照明は裸電球のみ…はっきり言って仄暗い。

何か電球に被せてる傘に、お札みたいなもんが貼り付いてるんすけど…。

いや…実はこの時、私しか入ってなくて…友人は流石にきついから言うて、少し休んでから来るって事だったのね。

30分近く、1人で居ましたよ…正直怖かった。(汗)

八墓村に出て来る鍾乳洞みたく、岩肌の露出した中でさ…岩から噴出す冷泉の音が、ひたすら轟々と鳴っててねぇ…。

透明な湯の中で足動かすと、砂利がふわぁっ…て漂い、揺らめいてねぇ…。


……あんま迫力有る環境だった故、徐々に下って行ったっつう…友人や他のお客が来る頃には、私、1番下まで下りてました。(照笑)


友人が来た時にはもう、女性専用時間終る頃だったんで、残念ながら友人はちょっと浸かるだけでした。

で、時間いっぱいまで2人して浸かってて、〆に内風呂に浸かって…私は先に上がって。


内風呂の外には池が在ったんですが…脱衣所から見てたら、この池をどうも友人は露天風呂だと勘違いしたみたいで。(笑)
わざわざ窓開けて、雪の降り積もった庭出て、池の水触って確かめてました。

…友人曰く、触る前に湯気出てなくて気付いたんだとは言ってましたがねー…前に泊った時にも同様の勘違いしでかしたんすよ、こいつ。(大笑)
まぁ確認もしないで、漢らしくどっぽんと浸かったりする性分でなくて幸いだったっつか。(←解ってて何も言わずに脱衣所から見守ってた自分も相当性格アレですが)(笑)

尚、風呂にいらっしゃった他のお客様方も、友人のこの行動を見て、次々と後に続いて行ったそうな…。


風呂から出た所にはお休み処が在って、蕎麦茶のサービスがしてありました。
お休み処の火鉢に当りながら、2人で暫く蕎麦茶啜ってましたよ。


体温位しか無いのに、湯から出た後暫く経っても、体はポカポカ。
温泉(冷泉)の力って凄いよな~と感心しつつ、寝床に就きましたとさ。



そんじゃ次回はまた月曜に~。

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