瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

あにめぞん感想、ざっくばらん24

2012年02月25日 15時03分59秒 | 漫画&アニメ
カンブリア宮殿を観た感想は明日書くとして、今日は週一恒例のあにめぞん感想。
それでは前回に引き続き参りませう~。


▲第24回「五代くんドギマギ!こずえと初キッス!?」 脚本:土屋斗紀雄 コンテ:片山一良 演出:吉永尚之 作画監督:土器手司

今回からオープニングとエンディングが変更!?と思ったら1回きりでまた戻った!!――幻に終ったOP&EDのせいで、話の内容が記憶からふっ飛んでしまってるファンが多いに違いない。(笑)
当時「めぞん一刻」の実写映画が公開されるのに合せ、アニメ版の方でもその主題歌をOPに流す事となった。
OPに「Alone Again」、EDに「Get down」、どちらもギルバート・オサリバン作の名曲、最近もCM等で流されてますね。
実写映画の公開期間中はこのOP&EDで行く予定だった筈。
ところが実際はこの回切りで終り、第25回~OP「悲しみよこんにちは」、ED「シネマ」に戻されたのです。

――一体何が有ったのか??以下はウィキよりそのまま抜粋した文章。

「これについては、番組の広報担当者が当時のアニメ雑誌上で『曲の権利関係の調整が不十分だった』と、著作権上の問題であったと弁明している。
 しかしアニメ誌以外では事情説明が無かった為、情報が伝わらなかった。
 当時プロデューサーの松下洋子は、『当時、安濃高志チーフディレクターの交代の時期で、制作現場はかなり忙しかった為、やむなく『めぞん一刻』のキャラクターに不慣れな古瀬登を作画監督に起用したが、完成したオープニング、エンディングはキャラクターも似ていないし、色もパッとしないものになってしまった。その為24話の視聴率はガタ落ちしたとなっているが、実際は曲が『めぞん一刻』のオープニングイメージとかけ離れていた為、めぞん一刻だと気づかず見飛ばしてしまった事が視聴率低下に繋がった要因ではないかとも言われている。また、不評の電話も有った為、即刻元のオープニングに戻すに至った』 と語っている。
 但しその後、27話で一度だけ挿入歌として『Alone Again』が流されている。」

・曲の権利関係の調整が不十分だった。
・OP&EDの映像がパッとしない物だった。
・曲が作品のイメージと違ってた事で見飛ばされ、視聴率が急落した(という要因が導かれた)。
・実際にファンから不評の電話が有った。

…この4点がどうやら理由のもよう。
しかし「権利関係の調整が不十分だった」とはあまりに杜撰、ちゃんと調整終えてから流せば良かったのに。
それでも不評でなければ戻してたんじゃないかな、第27回で挿入歌として流してるって事は、その頃には無事調整終了してたんだろうから。(実写映画の方は何ら問題無く主題歌使用してたみたいだし)
最大の理由はやはり「ファンから不評」を買い、「視聴率不振」に繋がった(と思われた)事だろう。

「ファンから抗議された位で変更するのか?」と首を傾げる人は多いに違いない。
しかしあの頃は今よりずっと視聴率が重要視されてたんすよ、だって人気を早急に測る手段はそれ以外無かったし。
ビデオですら普及し始めたばかりの時代だったものね~。
今みたいにネットが普及してる時代なら、ファンは不評を書き込む事が出来る。
でも出来ない昔は、不評が有った場合、直で局に電話を入れたり、新聞に投書したり、雑誌に投稿したりしてた。
中でも電話による抗議がね…かなり効いたと思うんだ。
現代だってネット書き込みより、電話やデモ等の直接行動に及ばれる方が、局にとっては痛いようだよ。
電話がリンリンリンリン鳴ったら喧しいし対応に追われる、ネットなんか見なけりゃ痛くも痒くも無いもんなぁ。
めぞん以前にバイファムというアニメが、打ち切り寸前でファンの局への「止めないで!!」要望が功を奏し、延長になったという事例も有る。
あの時は美談として語られる一方、「ファンの要望を受けて局が動くのは危険な場合も…」と、危惧する意見が雑誌等に投稿された、その不安が的中してしまったわけだ。

で、実際に不評だったか?――メッチャ不評だった!(笑)
変更するや全アニメ雑誌に「絵が下手!!歌が作品のイメージに合わん!!元のOP&EDに戻せ!!」っつう葉書が来てた。
OP&ED変更を批難する葉書や文が掲載された号、自分未だに持ってます。(笑)
その前のEDの「シネマ」が絵も綺麗で作品イメージに合ってたものだから、尚の事比較されて叩かれたんでしょうな。
自分は曲については特に悪くなく感じた…けど大人になってから歌詞の和訳を知って愕然とした――自殺ソングじゃん、あれ!!(汗)(リンクした和訳バージョンは編詞、オリジナルのそれは更に暗い)
「Alone Again」=「また独り」というタイトルからして暗黒な雰囲気醸してたけど…何故めぞんのテーマソングにあてたのか謎。(汗)
絵についてはま~~如何にも急拵えっぽい粗さを感じた、古瀬さんの描く独特なたれ目キャラはルーミックには合わんね、ルパンキャラとの相性は良いなと後年感じたけど。

アニメ「ワンピース」の某主題歌がファンに不評ってネットニュースを聞いた時、私はこのめぞんの主題歌問題を思い出した。
でもワンピースの時は主題歌を変更しなかった。
現代では視聴率より関連商品の売上等の方が重要視されてるんだろうな。
それにメディアミックス商売で色んな利権が絡んでるから、ファンの不評位で変えるわけにもいかんのだろう。
CD(監督)を2度も変更したりと、めぞん程ファンの声に右往左往したアニメが在るのだろうか?――多分無い。
お客のニーズに臨機応変な態度は好ましいけど、腰が据わってないのは宜しくないと思うのよ。

しかしファンから不評を聞いた製作会社やアニメ雑誌の編集者が、揃って「あれじゃ無理も無い…」と理解を示してる事に苦笑してしまう。
オサリバンさんと絵を描いたアニメーターさんに失礼だよ!!(笑)
不評を買ったOP&EDが知りたい人は、ユーチューブ等で探して観てみて。
原作絵をトレースして描いてるそれは、何気にアニメ前期を象徴したものに感じられる。

OPとEDの件だけで相当字数使ってしまった…こっからは回の内容について。(汗)
概ね原作通り、悪くないテンポで、煩い位だった効果音も控えており、佳作な出来だったかと。(だから▲を付けた)
「春ねぇ…」から始まり、両親に五代を紹介する展開になるとは、視聴者ですら予測不可能。
こずえちゃんの天然の魅力と魔力が炸裂した回だった。
彼女としては「付き合い長いし、そろそろ親に彼氏を紹介しなくちゃ!」なんて、以前より考えてたのかもしれん。
まだ24回しか放送してないけど、作品内の時間では1年を過ぎてるのですよ。

一方響子さんは両家のご両親と共に2年目の墓参り。
義理の御父様(惣一郎さんの父親)が墓前で響子さんを優しく諭す言葉に涙を誘われた。
「『未亡人』…まだ死んでない妻という事だよね…でも違うんだ、死んでないんじゃない、生きてるんだよ!」
何時までも亡くなってしまった惣一郎に心を沿わせる事無く、生きてる者として人生を歩き出せと言っている。
その言葉に対し響子さんは「まだ自分がどういう道を進んだら良いか判らない。はっきりするまでは音無姓を名乗っていたい」と話す。
この時の桜の背景と響子さんの表情が美しい。
背景の美しさは美術監督の朝倉千登勢氏のお陰である。

最後の土器手作監回でもあり、可愛くも骨格のしっかりしたキャラクターが、これで見納めとは哀しい…。
前期アニメの五代君は原作以上に妄想激しいのだが、この回の鏡の前での妄想は最も色っぽく、観ていて照れてしまった。(笑)
妄想シーンって時間を埋めるには丁度良く、その為アニメでは頻繁に挿入されたのだろう。
こずえちゃんの家での妄想は原作と若干違う。
事後まで行っちゃった(&鬼の様な響子さん)描写は、流石にTVでは不味いとの判断によりか?(笑)

響子さんが靴を履く時、五代と一の瀬さんの視線が下がる描写が細かい。
モブシーンもやたら細かかった、最後の作監回という事で、気合が入ってたんだろうなと。

…う~ん、やはりOP&EDの衝撃で、回の内容が頭から吹き飛んでしまった。(笑)

(個人的評価) 脚本△ 演出○ 作画○ …「明日晴れるか」は五代君のイメージソングにぴったりだなと再認識。



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