瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

歌え!!アニソン!!~ヤットデタマン~

2007年04月29日 23時03分55秒 | アニソン
――「ロボットアニメに非ずばアニメに非ず」な時代。






ピロロォ~~~~~♪

ピロロリロォ~~~~…ピロロォ~~~~~~♪

――ズチャラッ♪ズチャラッ♪ズチャラッ♪ズチャラッ♪――チャ~~~ン♪

と・お・くぅ…♪ 耳を・澄ませ・ばぁ~♪

聞え~…♪ るあの笛の音ぇ~~♪

ジンとぉ…♪ ゆ・う・き・が・せ・ま・るぅ~♪

正義のメロー・ディーー♪

――パッ♪パッ♪パッ♪――パラララ♪

見参~♪

流れると…きを♪ 渡ぁってぇ♪ 登場~~~♪

見参~♪

煌くとぉ~りジュ・ジャ・ク~~は何処の空ぁ~~~♪

追え♪ 追え♪ ヒ~ストリ~♪

歴♪ 史の♪ あ~と先ぃ~♪

コヨミとぉ~♪ 2人♪ 心♪ 合せぇ~~♪

ん呼べばぁ~~~♪

来たぞぉ~~♪ 来たぞぉ~~♪

だぁ~い~ぃ巨・神~~~♪

走れぇ~~♪ はぁしれぇ~~♪

だぁ~い~~♪ て・ん~ばぁ~~~♪

――ダダダダダン♪

タイム♪ 街道♪ タイム♪ カーゴで♪ 

ヤァット♪ ヤァット♪

ヤァットデ~タ~マ~~~ン♪

デタマ~~~ン♪

――ズチャラッ♪ズチャラッ♪ズチャラッ♪ズチャラッ♪――チャ~~~~~~……チャチャン♪

「何時までもそーゆうカッコさせないからなあ!!!」――プギュウ!!!






1981年2/7~1982年2/6迄、フジ系で放映された『タイムボカンシリーズ』第5作目。
制作はタツノコプロ。


OPは『ヤットデタマンの歌』、作詞&作曲は山本正之氏、編曲は乾裕樹氏、歌ってるのはトッシュ。

大抵の場合、タイムボカンシリーズ主題歌は、歌も山本正之氏自身が歌う場合が多いのですが、この作品の場合、何故かOP&ED共に氏じゃない方々が歌ってる。
同様にシリーズ最終作『イタダキマン(1983年放映)』の主題歌も氏は歌ってないですが…こちらの方は色々ゴタゴタが有ったらしく。
『ヤットデタマン』の場合、作詞&作曲は手懸けてるので、まぁ偶々なのかも知れない…。
あ、氏が歌ってなくとも、OP&EDとも非常に巧い方が歌っていて名曲。

付けられてる映像も素晴しく巧い。
OPの作画担当者、高橋資祐氏って方なのですが…アニメ『うる星』ファンにはかなり馴染みの深い方で御座いまして。
流れる様な映像を描く事で有名になった、当時を代表するスーパーアニメーターさんのお1人なのです。
この方については『うる星』の時に詳しく。

実は丁度ヤフー動画で『ヤットデタマン』配信されてるんですよ。(2008年1/31迄→http://streaming.yahoo.co.jp/p/t/00012/v01071/)
薔薇の散り方とか、ヒロインのコヨミちゃんのアクションシーンとか、動きが実に滑らかで要注目。
『うる星』前半、この方が担当した回は、ラムちゃんの飛び方が実にスムーズで素晴しいと評判を呼んだのです。(人呼んで『どうたく飛び』…「どうたく」っつうのは、多分氏が在籍してたスタジオ名からかと)

金田 伊功氏といい、この時代、何人もの伝説的なアニメーターさんが登場してるんですね~。(勿論今だって沢山いらっしゃいますけど…「動かし方」の独特なアニメーターさんは、70~80年代のが多い様な気がするんですよ。これはフルCG化に問題が有るかも知れない…)


作品に話戻して…。(汗)


――主人公は私立探偵事務所で助手として働くワタルとコヨミ。

或る日千年後の未来から、2人の遠い子孫である『カレン姫』が、タイムマシンに乗ってやって来る。

彼女の居る『ナンダーラ王国(←未来の地球で成立した国家らしい)』では、先代王が亡くなった事で、次期王を巡って王位継承権争いが勃発していた。

ナンダーラ王位に就く為には、王位継承の証である『ジュジャク(←手塚治虫氏の描く火の鳥に似た姿)』を捕まえる必要が有った。

しかしその『ジュジャク』は時空を越え、あらゆる姿に変化出来る力を持つ鳥…容易に捕まえられる生物ではなかったのだ。

その為、子孫である2人に、『ジュジャク』探しの助力を申し入れに来たのであった。

それを阻止して自分達こそナンダーラ王位に就こうと狙う一味が、スカプラ王朝の末裔であるミレンジョ姫と弟『コマロ王子』、そしてその配下『ジュリー・コケマツ』&『アラン・スカドン』。(2話~『ミレンジョ姫』を恋い慕う謎の色男『ドンファンファン伯爵』も加わる。声を担当したのは主題歌の作詞&作曲者である山本正之氏…シリーズ前作『オタスケマン』に出て来た『ゲキガスキー』的キャラですな。)

行く先々で彼等の妨害に遭い、ワタルとコヨミ、カレン姫は苦戦する。

そんな時、必ず何処からより、笛を吹きながら現れる謎のヒーロー、『ヤットデタマン』。

その正体は普段頼りない弱虫少年『ワタル』なのだが、コヨミは知らずに恋い慕うのだった――


…『タイムボカンシリーズ』と冠していながら、この作品は他作品と比較して、かなり異なった点が多いです。


1点目はキャラデザ…これ迄はどちらかと言うと劇画(アメコミ?)調デザインだったのが、この作品の場合は「ポップい」感じ。
全体的にコロコロした顔付に見える。
はっきりした理由は解りませんが…実はこの頃、アニメ&漫画界全体で「劇画離れ」の傾向が見えるんですよね…この件については次回で語る予定。
…キャラデザは同じ天野喜孝氏が担当してるんですがね~。

2点目は「男女ペアで戦う正義の味方」から、「男キャラ1人で戦う」様に変った。

3点目は「『大巨神』と言う名の巨大ロボットが登場 」する。

ガンダム』が空前のヒットを飛ばして以来、TVアニメ界は巨大ロボット物に占拠された様な状態となったのです。
ビデオの有る今と違い、玩具を売るしかない時代でしたから…スポンサー会社から「巨大ロボット出せ。出さなきゃ製作費出さん」との命令が下されたんではないかなと。


余談ではありますが、TV巨大ロボットアニメの歴史を振り返って――


1963年…『鉄人28号』…計1作。
1972年…『アストロガンガー』、『マジンガーZ』…計2作。
1974年…『ゲッターロボ』、『グレートマジンガー』…計2作。
1975年…『鋼鉄ジーグ』、『ゲッターロボG』、『グレンダイザー』、『ライディーン』…計4作。
1976年…『グロイザーX』、『ゴーダム』、『ダイアポロン』、『マシーンブラスター』、『ガ・キーン』、『ガイキング』、『コン・バトラーⅤ』…計7作。
1977年…『メカンダーロボ』、『ギンガイザー』、『バラタック』、『ダンガードA』、『ボルテスⅤ』、『ザンボット3』…計6作。
1978年…『ダイケンゴー』、『ダイターン3』、『ダイモス』…計3作。
1979年…『ゴーディアン』、『ダルタニアス』、『ガンダム』…計3作。
1980年…『太陽の使者 鉄人28号』、『ゴッドシグマ』、『トライダーG7』、『イデオン』…計4作。
1981年…『バルディオス』、『ヤットデタマン』、『ゴールドライタン』、『ゴッドマーズ』、『ブライガー』、『ゴーショーグン』、『ダグラム 』…計7作。
1982年…『レインボーマン』、『ゴライオン』、『ダイオージャ』、『イッパツマン』、『マクロス』、『バクシンガー』、『アクロバンチ』、『ダイラガーXV』、『ザブングル』…計9作。
1983年…『ドルバック』、『ゴーバリアン』、『モスピーダ』、『オーガス』、『スラングル』、『サスライガー』、『アルベガス』、『ダンバイン』、『ボトムズ』、『バイファム』…計10作。
1984年…『サザンクロス』、『ゴッドマジンガー』、『ビスマルク』、『ガルビオン』、『レザリオン』、『ゴーグ』、『エルガイム』、『ガリアン』、『ガラット』…計9作。
1985年…『飛影』、『ダンクーガ』、『Zガンダム』、『レイズナー』…計4作。


――と、こんだけの作品が、ブームに乗って制作された訳ですよ。


見ての通り、先ず76~77年に『マジンガーZ』が火付け役となって、第1次巨大ロボットアニメブームが到来。

その後暫し沈静化…しかし『ガンダム』がヒットしたのを期に、再び本数が増加してる。(『マクロス』のヒットも拍車をかけた)
81~84年が第2次巨大ロボットアニメブーム期。
83年なんて計10作…単純に考えるなら、1週間何処かしらの局で巨大ロボットアニメを放送していた事になる。(調べてみたら、月・木は放送して居らず)

…今を考えると、ちょっと信じられない傾向ですね。


こんだけヒットしてた巨大ロボットアニメですが、85年以降、急速に衰退してく……何故か?

これは個人的な推理なのですが…1985年、期待された『Zガンダム』が、今一ヒットしなかったからじゃないかと…。
後年『スパロボ』ゲームで人気出ましたが、当時は旧ガンダムファンにソッポ向かれちゃうわ、あまりの暗さに新ファンも寄り付かないわで、どないもこないもあきまへんがなな様相だったのですよ。(苦笑)

『ガンダム』から起ったブームが、『ガンダム』により終焉を迎えたというのも皮肉な話ですがねぇ。


更にもう1つ理由が考えられる――


1986年、『聖闘士星矢』を切っ掛けに、アーマードスーツものブームが到来。
1984年『北斗の拳』、1986年『ドラゴンボール』…この2作品のヒットにより、格闘ブームも到来。


――と、巨大ロボットアニメに取って替って、新たなブームが起きた事が原因ではないかなと。


衰退したといっても完全に消滅した訳でなく、その後も巨大ロボットアニメはしぶとく生き残っています。

1988年『魔神英雄伝ワタル』が子供達にヒットした事により、ブームが再燃したりもしました。

けどかつての勢いは最早取戻せず…このまま「兵どもが夢の跡」で終るか否かは、これから次第。


……いいかげん話を元に戻して。(汗)


タイムボカンシリーズ初の巨大ロボット『大巨神』は、結構人気を呼んだそうな。

ロボットで在りながら、感動話を聞いて涙を流す等、妙に人間染みた奴でした。
「罪を憎んで人を憎まず」と毎回慈悲深い説唱えつつ、自分の悪口は盗聴器を使ってでも聞き逃さないという、物凄く陰湿な性格のロボットでしたが(笑)、玩具の売行きは良かったそうな。
あまりの陰湿さに、「作品内容は忘れてても、こいつは覚えてる」と言うアニメファンが結構居たり。(笑)






――チャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャ♪

ば~んのおかずにハン・バーグ♪

――パッ♪

ヤットデタデタデタマ~~~ン♪

――パララパッパッ♪

横綱得意の小手投げ♪

――パッ♪

ヤットデタデタデタマ~~~ン♪

――パララァ~~~♪

屋ぁ根の上からUFO♪

――パッ♪

ヤットデタデタデタマ~~~~ン♪

――チャチャッチャ~~♪

能あるブゥタは鼻隠す♪

ヤットデタデタデタマ~~~~~ン♪

――ポヨヨヨヨン♪

今月の♪ お小遣い♪

テストの山勘ヤットデタ♪

箪笥の後ろの5円玉♪

ヤットデタデタデタマ~~~~~ン♪

ヤットデタァ♪ ヤットデタァ♪

待ちに待ぁってたヤットデタ♪

ヤットデタマン♪ ブギウギレディ♪

――パンッ♪





EDタイトルは『ヤットデタマン・ブギウギ・レディ』、作詞&作曲は山本正之氏、編曲は乾裕樹氏、歌ってるのは鈴木ヒロミツ氏。

ED映像も歌詞に合せて作られてる点が細かい。
5円玉でも諦めない、その根性が素敵だと思う。


タイムボカンシリーズと言ってますが、この作品、むしろ『破裏拳ポリマー(1974年放映)』のパロディーだったり。

古い作品ですが、再放送を観た記憶が有る。
普段は頼りにならない青年が、ヘルメット被って無敵のヒーローに変るという筋だった。
ヒロインは変身したヒーローに憧れるが、その正体がまさか普段こき使ってる「頼りにならない青年」だとは露知らずっつう。

同じタツノコプロが制作した作品でして、つまりは自作品パロなのですよ。
キャラの声も同じ(故)曽我部和恭氏が演じてらっしゃる。

『タイムボカン』と言うより、『ポリマー』に悪玉トリオが出演してる…そんな感じの作品だったなと。


ちなみに「普段は頼りにならない奴が、変身して強いヒーローとなり戦う」っつう、アニメや特撮でよく見られる設定の元祖は、恐らくジョンストン・マッカレー作の『快傑ゾロ』じゃねーかと思うのだが。





参考)…フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』&月刊『OUT』&タツノコプロ公式サイト。

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