kotoba日記                     小久保圭介

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on baobab

2012年05月23日 | 生活
透明に近い白。

音と音と音と魂。

「虐げられし人々の魂の声を聞け」

見えるかい、あれが僕らの魂だよ。

静けさを知っている。

空の下の雲の下を、
鳥が飛んでいった。

海の前で、僕らは。

山に歌う、こだまする。

水の上で跳ねる光の粒。

ゆっくり歩いている、この道。

体で聴く、歌を。

畦道を、僕らは。

夜だって知ってる
朝だって知ってる。

笑って、ばかみたいにおどけて。

手を伸ばして、トンボを捕ろうとして。

心しかない。

宇宙臭くてしょうがない。

光の歌が始まった。

大通りを、大股で歩く。

あかぎれていて、
お金なくて、
体全部で、
歩いてゆく。

見えない海を、
知っている。

空気と空気の間を、
抜けてゆく、
ゆっくり、すばやく。

まっさおな、
まっさおな、
まっさおな、
空。

草を、道を。

よわい、
なんて、
よわいんだ。

自転車を押して、
歩く、川っぺりを。
風、少々、春。

涙のために、
生きている。

この目線で
見えるものを。
この目で見えるものを。

高田渡がドアから入ってくる。

アフリカの夜の歌のよう。

外は砂。

獣の昼。

歩いてゆく老人が一人いる。
その後ろ姿に、
言葉が匂う。

人を助ける
人を助ける。

夜に座る。

乾いた風が吹いてくる。

宇宙に足を踏み鳴らす。

水平線と地平線と
涙を知っている。

肩に羽根がはえてきた。

鳥の言葉を話す。

雲の音も聞き、
空の痛みも知る。

口にくわえているのは、
俺たちの白い布。

その髪に花を置き。

船にも乗り、
車も乗り捨てる。

雨だろうが、
晴だろうが、
関係ない。

空を越え、
山も越え、
空気だけを
体に宿して。

風になって、
ゆるりと歩む。

頬に泥をかぶっても。

心もとないことはない。

焼けた茶色の土になって。

希望。

(2008,on baobab)
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