kotoba日記                     小久保圭介

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わたしは行く

2019年12月18日 | 生活詩
片鱗さえ見せず
いるかいないかの
気配を消して
丘の上で
小さな声で
話す人
高揚はなく
内容は簡素極まり
「わたしは行く」
と言った
美しい笑顔
魚に成ろう
魚に戻ろう
そう言わなくても
その人は
丘の上で
一人
言う
「わたしは行く」
その人は
すぐに岩影に隠れ
最後まで
自身を晒さず
あえて
他を引き立たせ
見えぬ貢献を続けたことを
「わたしは行く」

発言したあと
あらためて
みんな知るに至る
功績は地味でありながら
胸を打つ
その人は
名前を捨てて
海に帰るのだ

けれど
誰もが覚えている
思い出した時に
その人の
万の努力を






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