kotoba日記                     小久保圭介

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2012年11月20日 | 生活
雨がふった

朝の路は云う

弁当箱

凸凹になった金色の
鉄製の
ものだった
おかずはなく
大きな梅干しが
一つ入ったきりだった

六月から続けてきた
持参弁当
今朝は作れず
作れず
親の弁当箱は

つらいことより
たのしいことが
勝ったら
それでいい

アイドルたちが
云った
ああそうか
弁当箱は質素だったが
だじゃれノートに
八十八のだじゃれを
作ったのを見せたら
「これは文学だ」
と云った
金色
凸凹
日の丸

貧しく
豊かだった
あの川

昨日の
小春日和のもと
歌を歌っていた
路で

小径は
さらに細く
行く先は
草草
金色の弁当箱は
凸凹で
本棚は手作りだった

遠く
誰もが遠く
見えるものは遠く
触ることはない
梅干しだけの
金色の

どんな本も好きではなく
ヒットラーのメ[トレートが
好きだった

遠く感じる
触れず
天の雲よりも
遠い
金色の弁当箱は
新聞紙にくるまれて
市バスに乗った
僕は歌う
恋の歌を

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