そうかい/いとうたかお

姿勢を正す
まずこれが基本

温めるのも大事
バスに乗って
湯へ
帰りはちょっと家から遠いところでバスを降り
歩く
姿勢を正して

速く歩く
歩くのは好きだから
どんどん歩く
歩けば
きっとよくなるような
気がしてならない
おそらく違うだろうけれど
総体として考えれば
「歩く」ことが
今
大事な気がした

たくさん歩く
どんどん歩く
いとうたかお氏のアルバム
『そうかい』を聞きながら
最初は知っている曲ばかりじゃないか
と退屈に思ったけれど
ペケの歌は
いつものことだった
じわじわ来る
朝からずっと
スマホでBluetoothで聞きながら
歩く
弱っている時はなおさら
ペケの歌が響く
深くから届く
こんな歌い手は他にいない

商店街を歩いている時
最後に収録されている曲
水の音がまずあって
『小径にて』という大好きな歌が流れた時
わたし
歩を止めた
背中がぞっとして
歩を止めた

歌の力は凄い

表題曲『そうかい』も
凄い
＜うまくゆかぬことばかりでも＞
＜そうかいそうかいそうなのかい　そうかいそうなのかい＞

どうしようもないことばかりでも
ペケは言う
「そうかい」って
これって
本当にすごい
小林幸子さんもしくは仏様が
言うような
「そうかい」
こういう歌を
人生の晩年になって
歌うということ
ペケはやはり良い

友人のバイオリニスト宮嶋哉行氏も
レコーディングに参加している
やっと夢のコラボが実現した
できればライブで二人を見たいものです

方々から電話、LINE、メール
ありがとうございます

かなり歩いた

僕はいかなる場合でも僕の希望を捨てない
と
武満徹は言った