kotoba日記                     小久保圭介

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手のしてきたこと

2016年11月12日 | 生活
老夫婦
手を繋いで
西へ歩いていった
赤い服にニットキャップの奥さん
ベージュの登山帽の旦那さん
手はずっと繋がれたまま
何かを話し
少しうつむき
転ばぬよう
足元を見て歩む

二人の手は
今まで
何をしてきたのだろう
たくさんのことをしてきた
それが年配の方にしか経験できない
数多のおこない
そのすべてを
手は知っている

手を繋ぐということ
それは許すということだ

―――

「寝っぱなしになるで、そこらを歩いてる」
先人は
振り返って
言う

陽光

赤鬼
青鬼
銀鬼

「おはようございます」
あまり上手な日本語だったので
外国人だとはわからなかった
耳が良いのだろう

女たち二人は
中国語を話しながら
東に向かった

穂は風で
揺れ








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