kotoba日記                     小久保圭介

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中上健次

2008年08月07日 | 生活
朝、けっこう歩いて、
午後から、またたくさん歩きます。
今日は昨日と違って、太陽がギラギラなので、
さすがにふらふらしてきました。
おまけに、リュックには買った大量の野菜を入れたので、
もっと北上しようと思っていたのですけど、
それ以上は遠出できません。
しかたがないので、東に向かい、
図書館に寄って、
ずいぶん、長居してしまいました。
図書館にうかつに入ると、
すぐ長居してしまいので、
最近は、借りる本を決めてから行くのですけど、
今日はしかたがない。
中上健次関連の本を中心に、
5冊拝借。
どうしてだが、
中上健次という存在が、
気が付くと、僕に、
何かを伝えようとしているのです。

帰り道、本でさらに重くなったリュックをしょって、
暗くなりかけている道を歩き、
中上健次のことを考えていました。
仮に、中上が今でも生きていて、
仮に、僕と面会する機会があったとしたら、
中上は僕に、僕の小説に何というだろう、と。
僕は中上健次を全部読んでいるわけではないのに、
最初に書いた小説を、中上健次に読んでもらいたい、
と思ったのです。
その後、東京で暮らし、紀伊国屋書店があるビルの、
ホール、紀伊国屋ホールだったかな、
そこで「批評空間」という雑誌の発行を記念して、
シンャWウムを聞いた時、
僕にとっては最初で最後の生の中上健次を見ました。
パネラーは代表の柄谷行人、浅田彰、磯崎新、
そして、予定にはなかった中上健次です。
出版社の稿料の安さに中上は文句を言っていて、
会場に来ている高橋源一郎に、
「ゲンちゃん、どこにいる? お前、一枚(原稿)いくらだ?」
と聞いていました。
高橋は挙手をしただけで、稿料には何も答えていませんでしたけれど。
確か、そのシンャWウムの前に、
湾岸戦争に反対する作家会議みたいなものがあって、
その流れもあって、会場にはたくさんの作家が来ていたと思います。
中上健次も高橋源一郎も作家会議出席の流れで、
批評空間のシンャWウムにも来ていたのでしょう。


図書館で、中上の小説、発言集、対談の本を前にして、
僕は中上の声を聞こうとしていました。
きっと、こういうだろう、こうもいうだろう、
と帰り道にも、思っていました。

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映画観賞は、
「愛の流刑地」、
「夕凪の街 桜の国」。
コメント (3)
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