旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

「はじめてルーブル」へ

2014-03-08 14:54:18 | フランス
土曜の朝、東駅から空いたバスにのってルーブルへ向かう
下車するとちょうどルーブル宮殿の横くぐって中庭のガラスのピラミッドが見えてくる。
青空にカルーゼルの凱旋門が映えるここからコンコルド広場、凱旋門と続くパリの枢軸=グラン・ダックスを見通す。

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開館と共に入場。今回は「はじめてルーブル」で何をどう見ると良いのかを、いまいちど考えてまわる。誰にでもはじめて訪れた時があるのだから、それを思い出すべきなのだが、慣れてしまうとついつい忘れてしまう。自戒。

現在ルーブルのある場所には、こんな四角い砦があったこれがこの地の発生。

定番のヴィーナスへももちろん行く。面白かったのは、これが発見された時代の美術関係者たちがどのぐらいこの像に魅了されていたかという話アングルはたしかにいろいろな女性像にヴィーナスのねじれたポーズを投影させていた。こういうのは解説してもらってはじめて理解できる。

イタリア絵画のギャラリー、ダ・ヴィンチを見る前にひと世代前の達人アントネッロ・ダ・メッシーナの作品を見ておく暗闇から浮かび上がるリアルな肖像というのは、すでにここで頂点に達していた。

戴冠式の冠が置かれているアポロンのギャラリーへこの冠はなんども見ていたが、同じ部屋にあるフィリップ・オーギュストの肖像にも同じ冠が描かれているのをはじめて知った。

ブラックの天井画は1953年に描かれたもの雰囲気、あってます?

ドイツの後期ゴシック彫刻セクション。この等身大マグダラのマリアは、知識や興味がなくてもはっとさせられる。

グレゴール・エアハルト1510年ごろの作。おや?背中のところが開けられるようになっているなっているこれは聖遺物入れでもあったのだろうか?

すぐ近くには同時期に活躍していたリーメンシュナイダーの作品があった南ドイツ、ロマンチック街道沿いの小さな村々に彼の作品がある。ずいぶん前になるが《手造の旅》でこれらを訪ねる日をつくった。やはり美しいです。

ナポレオン三世の居室が後に大蔵省の一部として使われていた棟は、豪華なサロンになっている。一角にみつけたエルメス像に目が留まった。ジャン・ボローニャの作品を思い出させるのびやかなポーズ作者はリュード、そうか、凱旋門を飾る彫刻「ラ・マルセイェーズ」の作者であった

・・・こうしてみると、「はじめてルーブル」であっても、何回目のルーブルであっても、見るべきものは変わらないのだと思えてくる。

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パレ・ロワイヤル前のカフェで昼食。
大きなワンちゃんがとなりにごろりお行儀良いのですが、この子は知り合いがやってくるとついつい

近くのお店で、以前から気になっていたステンドグラスのペンダントヘッド

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休日の午後、モンマルトルの丘はひとでいっぱい

夕暮れてゆくテルトル広場そろそろ画家の数もすくなくなっていた。
レピック通りを歩いていくと、ゴッホが弟テオと住んだアパートがある
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シャルトルにある有名でない教会

2014-03-07 14:22:23 | フランス
朝、予定の列車より遅いのでパリへ向かう事になり、シャルトルの街のまだいっていなかったあたりをあるくことにした。でも、まず、見えてくるのは大聖堂朝のきりっと冷たい空気にそびえております。広場のブロンズ像にこんないたずらしてるし

St.Aignanサンテニャン教会~現在見えているものは正面入り口あたりだけが14世紀からのもので、あとは16世紀の火事の後に再建されている。

路地の一角に突然姿をあらわす。ファサードには草が生えていたりして、大聖堂ほど手入れがされていないのが残念だが、ゆえの時代の雰囲気も感じさせてくれる。内部は19世紀あたりを感じさせる雰囲気だが、やはりずいぶん劣化している二階部分をマトロネウムが取り囲んでいるのがおもしろい。

彫刻も

実はこの教会のある場所は、シャルトルで最古の教会があったとされているそうな※教会の解説より
西暦400年ごろ、この地にはじめての教会が建設され、ここの司教だった聖テニャンが埋葬されて以降、教会の名前も同じく呼ばれるようになったとされている。

正面向かって左の路地はすぐに階段になって、下の街へおりてゆく。見上げると丘の上の立地は、たしかに教会が建設されるにふさわしい場所にみえる想像するに、現在大聖堂のある場所はまだ異教の神殿があったので、この場所にキリスト教の教会が遠慮がちに建設されたのではないだろうか。

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坂を下りて、こんどはもっと大きなサン・ピエール教会が姿をあらわす。

ここは、シャルトルで大聖堂の次に見るべきステンドグラス群がある事で知られている。小松もずいぶん以前に入った記憶があるが・・・やはりまだ修復の手はまにあっていないようだ天井からはがれた破片がおちてくるからだろう、ネットが張られている。

たしかにたくさんのステンドグラスが見られるが、抜けてしまっている場所が目につくこれらをもとどおり修復することは技術的にも費用的にも簡単でないことは想像できる

ふと、ネコが近くを走った近くの説教壇の下に入っていった。

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10:54の列車でパリ、北駅へ駅目の前のホテルへチェックイン。部屋からの眺めなんです↓


ノートルダム大聖堂とコンシェルジュリとサント・シャペルを見てから夕食へ。
この大好きな赤いエビは剥くのが面倒でもはずせないレモンシャーベットもこんなサイズですが・・・食べちゃいました(^^)

夕景のチュイルリー公園からコンコルド広場
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シャルトル到着

2014-03-06 18:38:13 | フランス
午前一時四十分羽田発の便にのり、朝六時にはパリ、ド・ゴール空港へ到着。モンパルナスまでシャトルバスを利用し、クロワッサンとカフェオレのフランスらしい朝食をシャルトルへまで一時間ほどの列車の旅、改札はないが検札の人はけっこうやってくる

まだ午前中だったが、駅前のホテルは部屋を使わせてくれた。小さな窓だが開けるとシャルトル大聖堂の尖塔が見える
少し休憩してから大聖堂へ。はじめてヨーロッパへ来た同行者にとっては、生まれて初めての大聖堂体験。
世界屈指の素晴らしいステンドグラスとその空間に圧倒された様子だった。さもあらん

図像の意味を理解してくるともっとおもしろくなってくる。

こんな晴れた日はもちろん塔に上ろう


大聖堂の下をながれるウール川まで降りてくるいまは展示場になっている教会は、かつては川の上までその建物があったようである。もぎとられたように石がなくなっている。

昼食に入ったビストロで、ホタテのカルパッチョ~バルサミコとパルメザンがあいます

カマンベールをあげたものもいたくおいしかった

長時間の飛行機の後、時差もあるし早めにおやすみ。夜中過ぎに目が覚めて、窓から外を見ると・・・
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瀬戸内日帰り視察~竹原、広島港の三角ホテル

2014-03-03 13:06:26 | 国内
3月3日の瀬戸内日帰り視察、続編

大久野島を出て、JR呉線に乗り「秋の小京都」竹原へ移動する。

無人駅が多いので車内に整理券箱が置かれていた。のんびりした列車の旅もおもしろい。
十二月の本番では呉まで行って、そこから船で広島港の三角形をしたおもしろいホテルへ行く行程をとってみたい。

今日は、竹原で下車駅前から少し離れた川沿いに歴史保存地区。その入り口に頼山陽の像があったここは彼の出身地で、父が住んでいた家も残っている。

地元の歴史資料館はちょっとした洋館の風情
ほとんどはこういう日本建築ですが

**
広島へ移動。
本番では海からのアクセスを考えているが、今日は広島駅から車で向かう。グランドプリンスホテルは、ぱっと見普通のビルだが、よく見ると三角形をしているこの写真でも角の所に面白い部屋がつくられているのが分かる。

ロビーの吹き抜け、螺旋階段。

海に面した遊歩道などもあり、なるほど、ウェディングの格好の舞台だ。

アレンジをお願いした方が、ホテルの方に案内を依頼してくださっていた。部屋を見せてもらって、はじめてこのホテルを利用する価値が理解できた気がした。この三角の建物のコーナーに位置する広めの部屋は、四角の建物では実現できない雰囲気がある。ドアを開けるとバスルームとリビングに分かれる。

正面の三角コーナーに向けてのリビング。二つのベッドの他、縦に並んだソファーがもう二つのベッドになる。四人まで利用可能ということ。

広い窓からの海洗面台と別れたバスルームからもこの景色が見える※シティ側も海とは違うけれど、魅力ある眺望だと感じました。

レストランフロアの同じく三角コーナー


広島市内からだと少々遠く感じる場所だが、このホテル自体の滞在を目的にするのも楽しそう。
レストランも和洋お好み焼きいろいろあり、部屋の風呂だけでなく大浴場やエステも完備している。

呉から船でこの港へ向かってくるのは、広島市内からとは全然違った雰囲気になることでしょう(^^)

十二月《手造の旅》国内、実現させたいとおもいます。
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瀬戸内日帰り視察~うさぎ島編

2014-03-03 11:51:35 | 国内
十二月に《手造の旅》国内版を企画すべく、暖かい瀬戸内へ。

朝十時過ぎに広島空港について、そのまま忠海の波止場へ車で三十分からっと晴れた冬の空、陽射しがぽかぽかする。
十一時五分の船まで少し時間があったので近くを歩いていたら、「アヲハタジャム」の工場を見つけた
調べてみると、ここ忠海は1932年アヲハタジャム発祥の地であった。

「アヲハタ・ジャムデッキ」というジャム作り体験をさせてくれる施設だった。ここは旅行会社の企画見学は受け付けていないのだそうだが、「旅倶楽部」ならうけてくださいますかしらん?

大久野島まではほんの十分ほどの船旅だが、周囲四キロの島へ到着すると別世界である。
いきなりお出迎え車にひかれないようにね
波止場から休暇村まではバスで五分ほど。ヤシの木が高くそびえて南国の雰囲気だ本館前に車がつくとわさわさとウサギが集まってくる

ロビーに入ってもウサギのポートレートお土産やさんにもウサギ関係グッズ。ウサビッチもいますあれ?このシャツはさっき船の人が来ていたやつだ

「うさんちゅ」と読ませるのだそうで、ここでしか売っていない限定品。今回の下見旅をアレンジしてくださった方によると、以前ここの支配人だったアイデアマンが考案したのだそうだ。おもしろい(^^)

建物は横長で両端に風呂がある
朝陽夕陽を楽しめる二つなのだそうな部屋はほとんどが和室だが、どこの部屋からも眺めは良い

ダイニングは地元の食材を美味しく食べさせてくれるバッフェがウリ。注文すれば牡蠣もあるやはり、これが楽しめる時に来たいですね。瀬戸内の美味しいフルーツをつかったジュース


この島を語る時に、忘れてならないのは、日清戦争から第二次大戦までの島の歴史。短い滞在時間であったが、島をぐるりとまわってもらうと、「遺跡」はそこここにそのまま残されている。

砲台跡毒ガス製造をしていた時期には地図からけされていたこともある

1980年代になってようやくこれらの歴史を整理して説明する資料館がつくられた。

是非、詳しい方に説明していただいての見学をしたいと思う。

一時間半ほどの短い滞在だったが、休暇村のKさんがうまく案内してくださった。十二月の本番には、となりの大三島へのクルーズツアーも実現させてほしい。「鶴姫伝説」のもとになった女性用にウエストがしぼられた鎧があるとか。見てみたい。

・・・「三角ホテル編」に続く
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