ジジババのたわごと

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賠償は中国政府が国民に

2007年04月29日 | Weblog
アメリカ議会などで反発された慰安婦問題にブッシュ大統領が理解を示し、窮地に追い込まれたイラク戦争に安倍首相が理解を示し、互いに沈静化をはかろうと日米首脳会談で演出をした。

そんな折、
「日中共同声明で、個人の賠償請求権は放棄された」という最高裁の判決が出た。
戦時中、慰安婦にさせられ性的暴行を受けた人たち、炭鉱などに強制連行され働かされた人たちが、日本に求めた賠償は退けられた。 
裁判の経過では高等裁判所で、「外国人から被害を受けた国民が個人として賠償を求めるのは固有の権利であり、国家間の条約で放棄させることはできない」とする判決もあったようだが、これで個人として請求できないことが最終的に確定した。

一方中国政府が「戦後賠償を放棄したことは、両国人民の友好のために下した政治的判断だから、個人の請求権まで放棄したとする解釈は不法・無効」という主張も、国内向けという事情があるとしても、責任逃れの印象がぬぐえない。

たとえてみれば、日本人が外国から危害を加えられたときに、本人の了承なしに政府が勝手に、「補償を請求する権利を放棄する」と約束をした場合・・・。
米軍により被害を受けた人や外国タンカーに沈没させられ死亡した事件で、政府が賠償放棄したら、天災にでもあったと諦めるべきなのか。

法律上の解釈として、個人の権利が有効なのか無効なのか、どちらが妥当か難しいところだ。
少なくとも、相手国は国民個々の賠償も放棄したと受け取るに違いない。

しかし、国が補償の権利を奪うのであれば、その国の政府が相手国に代わって、当人に補償するべきではないだろうか。
その意味で、今回裁判になった慰安婦や強制連行の現実的な解決は、中国政府が中国国民に対して補償することだろう。

もちろん、日本の戦時中の非道に対しては、正面から謝罪しなければならない。
狭義の強制とか広義の強制とか、外から見れば、姑息な言い訳として醜く映るだけだ。


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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2007-04-30 21:09:59
同じ裁判を中国でやったら、日中声明をどう解釈するかについて、逆の判決が出る気がします。
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