ジジババのたわごと

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人権が誤解される後進国、中国の民主化はもっと先

2010年10月24日 | Weblog
その国が成熟しているかどうかは、「人権が保障されているか」で推し量ることができる。
中でも「言論の自由があるか」どうかが、最大のバロメーターであろう。
国としての成長の段階がどのあたりに位置しているかは、「言論」がどこまで保障されるているか、その一点だけでほぼ判定できる。

内乱が発生している後進国などでは、人権が損なわれ虐殺や弾圧で被害を受けている側でさえ、人権活動家を敵とみなすのだという。
江戸時代の日本で、仮に「人権」を説いたとしても、理解されないのと同じことなのだろう。

経済的には第2位の大国になった中国も、国としての成熟度はまだまだ幼稚な状況だ。人権や民主主義は前時代の国だ。
しかし、振り返ってみると、言論弾圧、強権政治に類する状況は、例外なくほとんどの国が一度はくぐってきた道でもある。
時の支配者によって人権や言論への弾圧が行われてきた。

日本だって近年まで、今の北朝鮮を笑えない、似たような政治を行っていたのだから・・・。天皇は金正日だった。
それが、敗戦によって民主主義と自由を享受できるようになった。
60年も経過すると民主主義が当然となってしまうが、見方を変えるとたった60年しか経っていない。しかも自分たちで勝ち取って変革した制度ではなかったのだから・・・。

国民は概して、生活が豊かになりつつあるときは、その政治体制に疑問をはさまない。
独裁政治であろうが、世襲政治であろうが、昨年よりも豊かになったことを実感できるときは歓迎する。
裏で特権階層が私欲を肥やす腐敗があろうが、危険な芽が育って将来に禍根を残すことになろうが、 免罪符となってあまり問題にされない。
現在の中国がまさにそういう状況にあるようだ。

中国は政治的には一党独裁体制で強力に推進している。
中国の現時点の社会状況下で総合的に判定すると、最も効率よく機能しているといえるのかもしれない。
わが国でも高度成長時代は、不合理なことも数々あったが結局は許されてきた。官僚と自民党が推進してきた舵取りがそれなりに成果を出していたからである。
言論が封殺されようとも、人権が蹂躙されようとも、誰もが実利の前には目をつぶる。

中国は今までとは比べものにならないほど、その動向が世界中から注視される国になった。
中国社会がグローバル化にさらされて変革を迫られてくるのは必然である。
一党独裁体制はしばらく変らないとしても、大国としてこれまでとは比べものにならない責任が覆いかぶさる。
中国政府がこれからどのくらいの速度で民主化へ軌道修正していくか注目だが、大きな変化は期待できないように感じる。
経済が順調に発展している間は、強硬路線は変えないであろう。


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