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映画「ニュースの天才」

2006年05月22日 | 映画、小説
 連休2日目で肩を怪我して、連休はなにも出来ずじまい。レンタルDVDを観まくりました。その中でも面白かったのが、この映画です。

 いやぁ~これは面白い映画ですよ。
 日本でもTVでとりあげられた、ニュー・リパブリック誌の若きスター記者、スティーブン・グラスの記事捏造事件を扱った映画です。
 主演は、「スター・ウォーズ エピソード2、3」のアナキン・スカイウォーカー役のヘイデン・クリステンセン。監督・脚本は、「ジャスティス」「ボルケーノ」の脚本家、ビリー・レイ。

 この映画は、徹底的に事実関係にこだわっているようで、登場人物、企業名等全て実名。脚色も極力廃しているようです。そのお陰かどうだか分かりませんが、妙に迫力があります。

 ノンフィクションですが、私はマスコミとは縁のない人間なので、お気楽に観ていられます。でも、事件の顛末を自分の職業に置き換えて観ると、結構怖いかも。
 サービス精神旺盛なグラスの特殊な性格が一因となった捏造事件ではありますが、別にグラスのような性格でなくても、追い詰められて、越えてはいけないある一線を越えてしまう状況って結構ありそうです。
 強度計算書の偽造、排ガス試験報告の偽装、クレーム、リコールの隠匿等、単独犯かどうかは別にして、「追い詰められて、やっちゃったンだろうなぁ」って事実の隠匿、捏造って事件は多々ありますよね。どうもこの種の事件は、捏造、隠匿に成功すると常習化する傾向があるようで、おまけに、罪を積み重ねつつも罪の意識は薄れていくようです。おっかないですねぇ~。

 時には晴天の霹靂とばかりに襲ってくる「ああ!如何しよう!」って状況。ここは一先ず頭を冷やして、自分で抱えず、自分で判断せず、上司に丸投げしちゃいましょう。その為の上司ですからね。上司の手に負えなかったら、更にその上に行くでしょうし。
 怖いのは、「法に背く」判断が上から下りてきちゃったら如何しよう・・・って想像。そんなことはないと信じていますが。

 なんて事も考えてさせてしまう、ある意味ホラー映画より、怖い映画です。