色々ダメなトコが分かるので、私の初の塗りCGである「パナコ」の作画過程を晒してみます。「パナコ」は
パナモリ・レーシングカラーの擬人化キャラです。
「パナコ」JPEGデーター→
「panaco.jpg」をダウンロード
使用ソフトはイラストスタジオ。イラスタのことを知りたい人は
こちら。私のインプレです。
では、作画過程を。
① ② ③ ④
①構図の構想
面白みが出るように上から見下ろしてる(フカン、縦方向の2点
パース)構図としました。パナコがパリ~ルーベの石畳の上に立って、こっちを見上げてる絵です。
等身とか、パースとかめちゃくちゃですけど、この時点では気にしません。
②デッサン人形の読み込み、ポーズ付け
イラスタの特徴の一つ。3Dデーターを読み込んで、それをデッサンの「アタリ」として使えます。(しかしコミックスタジオのように描画データに変換=ラスタライズはできません。)3Dデーターはイラスタにも付いてきますし、
メーカーサイトからダウンロード(有料、無料あり)できます。
今回はイラスタに付いてきたデッサン人形を読み込み、①と同じポーズ、パースにします。
③デッサン人形から大ラフ作画
デッサン人形をアタリにして、ラフのラフ=大ラフを描きます。
④大ラフ完成
③をもとに完成イメージをザックリ描きます。
パッツン前髪のオカッパは難易度が高い(下手するとオバちゃんになっちゃう)ので、おさげにしました。
⑤ ⑥ ⑦ ⑧
⑤ラフ完成
④をブラッシュアップし線を整理します。ジャージのシワもどんなふうに描くか決めます。このジャージは80~90年代のタイトめジャージなんですけど、シワがどんなふうに出来るのか分からなくて、ググって写真を探したり、自分でジャージを着てみたりしました。いざ絵にしようとすると分からないモノって結構あります。
靴はジャージの年代に合わせて、古いアシックスにしてます。
地面の格子は、3Dデーターのパースをなぞったものです。3Dデーターをアタリにすると頭を使わなくても正しいパースが描けるので便利です。
⑥人物下書き完成
私は下書きをなぞるだけでペン入れ出来るレベルまで下書きを描きます。⑤レベルからペン入れ出来る人が多いかと思いますが、私の場合ココまでしないとペン入れできません。
「パナモリのレーシングカラーが80~90年代のジャージみたい。」っていう擬人化なので、パナモリの写真を元にロゴ等を描きます。ヘッドマークをジャージの右胸のマークにしましたが、マークが見えなくなってしまうので人物を左右逆転しています。
⑦背景の下書き
⑤に記した地面の格子に合わせて、パリ~ルーベの石畳を描きます。石畳はググって見つけてきた写真を見ながら、らしく描いたつもりです。
しかし、ここで私は重大な間違いを犯しています。近景~遠景まで同じ一本調子のペンタッチで描いてしまっているのです。これでは、いくらパースが正しくても遠近感に違和感を感じます。遠くに行くにつれ描画を省略するなり薄くするなり、空気遠近法的なことをすべきでした。
背景は水彩画のように塗ろうと思っていたので、ペン入れはせず下書きをこのまま使います。上記の違和感は、塗りをすると更に取り返しがつかなくなって行きます。
⑧ペン入れと髪の下書きやり直し
下書きをなぞってペン入れします。
下書きの髪の毛が嘘ぽかったので、ちゃんと頭蓋に沿った流れに書き直しまします。前髪を留めてるパッチンもキチンと描きます。
⑨ ⑩ ⑪ ⑫
⑨ペン入れ完成
髪の毛にペン入れしてペン入れ完了です。ここまでは漫画とまったく同じ作業です。
色を塗る事を意識して、いつもより線の量を少なくしました。でも、漫画としてもこのくらいの線の密度の方が見映えが良いようです。私の絵は線が多すぎたんですね。
⑩下塗り
今回は初塗りなので、ぬり絵やアニメのような塗り方をしようと思います。
色が違う範囲ごとに塗り分けます。この塗り分けをすると、塗った範囲からはみ出さないように重ね塗りできます。(クリッピング=マスクの逆) 色は塗り残しが分かりやすいように派手な色にしています。
この塗り分けもイラスタが得意とするところです。とにかく楽チン。詳しくは以下のガイドムービーを見て下さい。
⑪下塗り色の変更
下塗りの色を完成イメージの色に置換します。
背景も完成イメージに近い色に仮塗りしておきます。
⑫ジャージの塗り開始
さて、ここからが私にとっては未知の領域です。レイヤーの概念は分かりますが、乗算、焼き込み、覆い焼き、加算、オーバーレイ等の合成効果がイマイチ分かってません。
メーカーサイトの使い方講座、メイキングとにらめっこしながら、乗算で影を塗りました。なんか変。重い感じです。
ここから塗りの本番。私の試行錯誤が始まりますが、大分長くなりましたので一旦終わりにします。
後編は
こちら。