山内昌之『「反」読書法』講談社現代新書、1997年
体系的で、「かくあるべし」といった読書の方法論を排し、読みたい本を好きなときに、買いだめをしたり、偏愛する著者を決め込んだりしながら、「読書はすべからく楽しむべし」(p.223)といった調子で書かれた本です。
とはいえ著者の読書は質量とも半端ではないので、いい(「あるいはよさそうな)本がたくさん紹介されています。良書の紹介は相当な数に及ぶので列挙する余裕はありません。
紹介された本のなかでわたしがすぐにも読みたいと思ったのは大仏次郎『天皇の世紀』『パリ燃ゆ』、高橋幹雄『江戸あきない図譜』『江戸いろざと図譜』、加賀乙彦『炎都』、ミシェル・ビュトール『ディアベリ変奏曲との対話』、吉村昭『落日の宴』、五木寛之『蓮如』、『スキャンダルの科学史』、花沢徳衛『脇役誕生』あたりです。
宇野経済学、大塚史学に言及した箇所があり、歴史家である著者の眼からみるとどちらもも物足りない代物であり、歴史研究にほとんど役に立たないと書いてありました(p.177)。この点は痛快で、溜飲をさげました。
著者の読書の守備範囲はまことに広く、専門およびそこに近い歴史書、文学、哲学から歌舞伎、相撲にまで及んでいます。
『週刊文春』に連載された「読書日記」が本書には挿入されていて、この部分はは充実しています(これは著者が仕事でかかわったもので、読書日記は個人的にはつけないことにしているそうです)。
体系的で、「かくあるべし」といった読書の方法論を排し、読みたい本を好きなときに、買いだめをしたり、偏愛する著者を決め込んだりしながら、「読書はすべからく楽しむべし」(p.223)といった調子で書かれた本です。
とはいえ著者の読書は質量とも半端ではないので、いい(「あるいはよさそうな)本がたくさん紹介されています。良書の紹介は相当な数に及ぶので列挙する余裕はありません。
紹介された本のなかでわたしがすぐにも読みたいと思ったのは大仏次郎『天皇の世紀』『パリ燃ゆ』、高橋幹雄『江戸あきない図譜』『江戸いろざと図譜』、加賀乙彦『炎都』、ミシェル・ビュトール『ディアベリ変奏曲との対話』、吉村昭『落日の宴』、五木寛之『蓮如』、『スキャンダルの科学史』、花沢徳衛『脇役誕生』あたりです。
宇野経済学、大塚史学に言及した箇所があり、歴史家である著者の眼からみるとどちらもも物足りない代物であり、歴史研究にほとんど役に立たないと書いてありました(p.177)。この点は痛快で、溜飲をさげました。
著者の読書の守備範囲はまことに広く、専門およびそこに近い歴史書、文学、哲学から歌舞伎、相撲にまで及んでいます。
『週刊文春』に連載された「読書日記」が本書には挿入されていて、この部分はは充実しています(これは著者が仕事でかかわったもので、読書日記は個人的にはつけないことにしているそうです)。
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