【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

マイケル・ホフマン監督「The Last Station(執着駅)」(ロシア=ドイツ、2009年、119分)

2017-08-02 21:11:18 | 映画

                                 

 ロシアの文豪トルストイ(クリストファー・プラマー)とソフィヤ伯爵夫人(ヘレン・ミレン)の遺産をめぐる晩年の確執から、トルストイが家出をし、アスターポヴォ駅で死を向かえる経過を題材とした映画。

 レフ・トルストイと妻のソフィアは、50年近く結婚生活を送ってきた。しかし、トルストイは晩年になって清貧の生活を希求する。新しい宗教の名のもと、爵位や財産、家族も捨て、菜食主義となることを決める。

 ソフィアはトルストイの弟子のウラジミール・チェルトコフ(ポール・ジアマッティ)が夫に新しい遺書への署名を説得したらしいことを知る。その遺書には、トルストイの作品に関する権利をロシア国民に与えると書かれていた。ソフィヤは自分の財産を守るため、知恵や魅力を総動員し、徹底抗戦に出る。

 チェルトコフはその行動がトルストイの経歴にダメージを与えると警告する。トルストイを崇拝するが世間知らずの新しい助手ワレンチン・ブルガコフ(ジェームズ・マカヴォイ)は、チェルトコフとソフィヤの間にたって、それぞれにうまく利用されそうになる。ワレンチンはまた、トルストイ主義の信奉者マーシャ(ケリー・コンドン)に惹かれるが、同時に彼女の型破りな考え方に戸惑う。複雑な人間関係と家庭環境に嫌気をさした82歳のトルストイは、真夜中に家出を試みる。