【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

「パッチギ!」(井筒和幸監督、119分、2004年)

2011-06-24 00:05:15 | 映画

           

 朝鮮語の「パッチギ」とは「頭突き」の意味。以前、観たことがある映画ですが、在日コリアンのことに関する本をこの間かなり読んだので、その問題がどのようにこの映画に描かれていたのかを知りたいと思い、見直しました。

 あらすじは忘れていましたが、だいたい次のような内容でした。
 時代は1968年。京都にある府立高校と朝鮮高校とは日ごろから些細なことで争いが絶えず、暴力的対立が日常的におこっていました。なぐる、蹴る、そして「パッチギ」。

 主人公は府立中2年の松山庸介。争いをサッカーで決着をつけるべく(先生のアドバイス)、松山は友人の紀男と朝鮮高校に申し込みます。そのおり、松山は音楽室でフルートを吹いていた少女、キョンジャに一目ぼれしてしまいます。

 付き合いをはじめたのはいいのですが、何とその兄のアンソンは朝鮮高校の番長でした。松山はキョンジャと仲良くなりたいと、朝鮮語を勉強しようとし、ギターを買って、キョンジャが演奏していた「イムジン河」を弾く練習をしたり・・・。

 セリフを注意深く聞いていると、大事なことを言っています。「北朝鮮に帰って社会主義建設に貢献したい」とか、「おれたちには住民票がない」とか。

 京都での日本と朝鮮の高校との確執、サッカーの果たし合い挑戦状などは、実際にあった話とか。

 また、「イムジン河」はかつてザ・フォーク・クルセダーズが「帰ってきたヨッパライ」のあとにレコード化して発売しようとしたにもかかわらず、販売禁止になったいわくつきの歌です。この映画では、その「イムジン河」のメロディーと歌が何度もながれ、さらにエンディングでは「♪ あの素晴らしい愛をもう一度」がでてきます。


 時代が時代なだけに、ベトナム戦争があり、大学紛争があり、熱い政治の季節でした。

 キャストは・・・
 ・松山庸介(塩谷瞬)
 ・アンソン(高岡蒼甫)
 ・キョンジャ(沢尻エリカ)
 ・坂崎(オダギリ・ジョー)
 ・桃子(松永京子)