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【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

読書リテラシー

2009-04-19 00:23:15 | その他

ブログ・コンセプト②  「3つの読書リテラシー」

 「
読書リテラシー」という表題は大げさに聞こえるかもしれませんが、本を読むときに心がけていることがありますので、今回はそれをいくつか紹介します(ここで言う読書は仕事関係のそれでなく、文字通り、趣味としてのそれです

 ひとつは、必ず最初から最後まで読み通すことです。つまらなくても、難解でも、頭に入らなくとも、とにかく読み通します。と言うのは、途中でやめなくてよかったという本にたくさんであったからです。途中でやめてしまっていたら、宝物を発見できそこなやのではと思ったことはしばしばです。鉱脈に辿り着くには、苦労をともなうものなののです。

 もっとも「必ず」と言っても、途中で投げ出した本が全くないわけではありません。ただし、それはほんの数冊しかありません。

 2つ目は、読書は最初の部分が肝心なので、丁寧に、ゆっくりと読みます。最初を急ぐと、読みはあさくなります。書き手によって文体に個性がありこれになれることが必要ということもありますが、何をテーマとし、それにどのようにアプローチするかということはおおむね書き出しの部分におおむね出てきますので、それぞれの本の枠組みをつかむためでもあります。映画を観る場合にも最初はなかなか入っていけないことがありますが、最初をじっくり、丁寧にみると、映画の全体像の理解は比較的容易になります。もっとも映画は見る側のペースト無関係にどんどん進んでいきますが、読書の場合は読み手のペースの確保はできます。

 3つ目は速読しないということです。ゆっくり吟味しながら読みます。たくさんのいい本があり、人生の時間は限られていると、早く読了して次の本へと進きたいとあせりがちになりますが、それはしません。読書の楽しみを犠牲にしてまで、多くの本を読んでも意味がないと考えるからです。仕事関係では、拾い読みしたり、斜めに読んで大意をつかんだりすることは始終ありますが、趣味の読書ではこれは禁じ手です。世の中には、速読の大家という人がいるようですし、1ページ分をあっというまに頭に焼き付ける速読法というのもあるらしいのですが、わたしは速読には関心がありません。
  
 今日は、理屈っぽい話になってしまいました。恐縮です。
    

 


 


読書するということ

2009-04-12 10:33:43 | その他
ブログ・コンセプト①  「読書するということ」

 時々、人に聞かれることがあります。「よく、そんなに本が読めますね」と。ブログに次々と紹介が載るので、その質問です。

 以前にも書いたのですが、わたしは読んだ本の感想、また本から学んだことをエクセルに書き込んでいます。それが数年分あるので、時々、そこからひっぱってきて、ブログ用に書き換え、それをUPしています。それがあるので、本の紹介が絶えることなく続いています。

 しかし、読書量が普通の人よりは多いのは事実かもしれません。読むことに喜びがあるので、かなり読みます。量はおよそ1年間に120冊から150冊くらいです。岩波新書ぐらいのボリュームを平均値として、それくらいです。500ページを超える本もあれば、小さいものもありますが、平均的には、新書で上のような数字です。これを月換算すると、10-12冊くらいです。

 もう少し細かいことを書くと、月に10-12冊くらいということは、3日に1冊くらいの勘定になります。

 いつ、どこで読んでいるのか、という質問もあるかもしれません。往復の電車のなか、食後、就寝前などです。およそ、3-4冊を同時並行で、読んでいます。

 勤務先からの帰りには、電車のなかも暗く、疲れているので、難しい本は無理です。やさしい、字の大きい本がよいです。

 読書は、精神の食事のようなもの。ステーキを食べたい時もあれば、カレーライスを所望する時もあり、プリンなどのお菓子のようなものを口にしたいこともあります。読書も似たところがあり、重厚なもの、シリアスなもの、軽いものなど、その時々の心の状態や体調などで好みが微妙に変わります。

 そういうことを感じながらの本読みが、これからも続きます。

内館牧子『おしゃれに。男』潮出版社、2006年

2007-10-03 23:16:14 | その他
内館牧子『おしゃれに。男』潮出版社、2006年
            おしゃれに。男
 月刊「潮」に掲載された「内館牧子の『今日もがぶりより!』」を再構成したものだそうです。「おしゃれに。男」よりも、このタイトルのほうがよかったのでは?

 内館さんは、いまをときめく脚本家。わたしは朝の連続テレビ小説(NHK)の「ひらり」で、初めて彼女の存在を知りました。くわえて、自他ともに認める相撲通。横綱審議会の委員であり、東北大学大学院に50代で入学した時には、東北大学相撲部の監督もしていたというから、凄い行動力です。

 この対談集でも、元気一杯で、例えば元横綱の北の湖敏満さんとの対談では、大相撲の停滞、「冬の時代」をつくった原因が4つあるとズバズバと指摘し、流石の元横綱もたじたじの感です。

 内館さんが横綱審議会に入って、この審議会の雰囲気も大分変わったようです。しかし、彼女は、「本場所や地方場所で生の相撲をみない審議委員がいる」と、頭からユゲをだんさんばかりに怒っています(変わらない部分にだいぶ苛立っています)。

 対談の相手はこの他、「舟木一夫(歌手)」「花田勝(元横綱)」「見城徹(幻冬社社長)」「岩木山竜太(力士)」「橋田寿賀子(脚本家)」「いとうせいこう(作家)」「北斗晶(元プロレスラー)」「渡辺恒雄(読売新聞グループ本社社長)」「佐々木毅(元東大総長)」「高橋克彦(作家)」「国本武春(浪曲師)」「村松友視(作家)」「田中英壽(日大相撲監督)」「古橋広之進(日本水泳連盟名誉会長)」など多彩です。

 やはり、相撲関係の人との対談がよいです。迫力が違います。いろいろな人との対談で、彼女は相手のいいところを引き出そうとしいているのですが、結局、彼女が自分を語っているように思いました。その意味で、彼女の魅力がよく出ています。伝統を重んじつつ、筋の通らないことがいやで、いたいことをはっきり言う「きっぷ」のよい女性、それが内館牧子です。

おしまい。