ポール・アダムの『ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器』を読みました。
ジョヴァンニは、イタリアのクレモナでヴァイオリン製作や修理をする傍ら、ヴァイオリン製作学校で教えています。かつての教え子でノルウェーでヴァイオリンを製作しているリカルドが母校を訪れて講演を行いました。彼はノルウェーの民族楽器であるハルダンゲルフィドルを持って来ており、講演の中でそれを演奏しました。
講演の後で、ジョバンニはリカルドと食事をして旧交を温めました。そのリカルドは、夕食後ホテルに戻り、11時過ぎにホテルを出て翌朝水死体で発見されました。彼の持っていたハルダンゲルフィドルも無くなっていました。この事件の捜査にあたった警官のアントニオは、リカルドの交友関係や仕事関係を調べるためにノルウェーに行くことになりました。教え子の捜査を助けるためにジョバンニも同行しました。
前作もとても質の高いミステリーでしたが、この作品もしっかりした作品で、何より人物が生き生きと描かれていました。次の作品もぜひ読もうと思います。
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