ベンジャミン・ブラックの『黒い瞳のブロンド』を読みました。
この作品は、レイモンド・チャンドラーの名作フィリップ・マーロウシリーズを、ベンジャミン・ブラック名義でブッカー賞作家のジョン・バンヴィルが書いた、いわばマーロウシリーズの最新作です。マーロウの探偵事務所に、一眼で上流階級とわかる女性が訪問し、ある男性を探して欲しいと依頼しました。ニコと呼ばれる男性が失踪中だと言うのです。
マーロウは、女性の美しさに惹かれてこの依頼を引き受けました。警察関係者の知り合いにニコの事を調べてもらうと、ニコは交通事故で死亡していたことがわかりました。ニコの妹が死体の確認をしていました。依頼人のクレアにそ人気告げると、自分もその現場にいたので死んだのは知っていると言うのです。でも、その後サンフランシスコで死んだはずのニコを確かに見たというのです。
作者が亡くなった後で、人気シリーズの続編を別の人が書くのは古くからよくありますが、この作品はよくできた続編でした。マーロウシリーズと言えば、気の利いたセリフが売り物ですが、各所にそれが出て来て楽しめました。映画の方も気になります。
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