黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『朝日のようにさわやかに』恩田陸(新潮社)

2007-04-28 | 読了本(小説、エッセイ等)
ヨハンが通う学園の中で、おかしなゲーム『笑いカワセミ』が流行。そんな中、童謡に見立てた事件が起き……『水晶の夜、翡翠の朝』、
それはどこへの案内なのか……『ご案内』、
ラジオ番組“あなたと夜と音楽と”のパーソナリティ、マサトとミナ。最近放送局のあるビルの入り口に不思議なものが置かれるようになり……『あなたと夜と音楽と』、
何十年も前に、老人から“冷凍みかん”を託された彼ら。そのみかんを溶かすと、大変なことに……『冷凍みかん』、
自分が生まれる前になくなったはずの、母方の祖母にあったことがある……『赤い毬』、
深夜。性悪なワゴン“ヘイスティングス”を押して料理を運ぶホテルのボーイ。その行く先には……『深夜の食欲』、
彼がそのボタンを押した訳とは……『いいわけ』、
バケモノ屋敷と呼ばれる家にやってきたA君とT君。そこで彼らが見たものとは……『一千一秒殺人事件』、
病院に入院している“ユウくん”に、白雪姫のおはなしを語る父親だったが……『おはなしのつづき』、
冬の晩。ノートに“ある作品”への思いを綴る少女……『邂逅について』、
淋しい王様の住む淋しいお城。王様の家来である“みどりおとこ”が淋しい子供を攫ってつれてくるという……『淋しいお城』、
高校時代の友人、幸弘が亡くなった。彼は、友人4人に自筆の原稿を遺していた……『楽園を追われて』、
16歳までになる午前0時まで逃げれば生き延びることが生き残ることができる少女たち……『卒業』、
子供時代に預けられていた親戚の家で聞いた男女の声は……『朝日のようにさわやかに』の14編収録の掌編&短編集。

ホラーからSF、ミステリと幅広い作品を集めた、バラエティに富んだ作品集。あとがきを読んで気づきましたが、確かに恩田さんの短編集ってあまりなかったですね~(笑)。
『水晶の夜~』は理瀬シリーズの番外編・ヨハンの話。ラストの彼の黒ーいところが楽しいです(笑)。

<07/4/28>