下町・八丁堀にある、社員3人の弱小リサーチ会社で働く内田偲。しかも残りの2人は、ぐうたらな社長・内田雅弘(同姓だが血縁関係はない)とその愛人・矢上倖で、実質働いているのは彼ばかり。
近頃、駅前できたファッションビル“kohaku!”のディスプレイが、妙に気になり漠然とした違和感を感じていた偲。その不安と呼応するかのように、彼の住む町では、今までにありえないほど痴漢や強盗などの犯罪が多発していた。
そんな中、たまたま助けた青年・柳沢笙の幼なじみである女子大生・理香子と知り合った偲。彼女に誘われ食事の約束していたが、その時間に彼女は現れず、そのまま行方不明に。調査を開始した偲は、失踪前の彼女が、バイト先の用事で“kohaku!”に立ち寄っていたことを突き止めるが……
『スリー・アゲーツ』でちょこっと名前の登場した“内田の彼”こと計数屋の内田さんのお話。
ペンギンと羊の群集心理の話がとても興味深く、おもしろかったのですが、現実に照らして考えた時に、踊らされる方であろう身を考えると、その怖さを感じました。
……そして某上司に嫌がらせで苦いコーヒーを入れる葉山の姿が、垣間見れてちょっと楽しかったり(笑)。
<07/3/4>