加賀殿が幽閉されている涸滝の屋敷で下女として働くことになった、少女・ほう。
思いがけず屋敷内で顔を合わせた加賀殿から、手習いや算術を教わることになり、彼と心を通わせる日々。
一方、嘉介親分が亡くなり、引手をやめさせられた宇佐は、ほうの身を心配しつつも、役人・渡部一馬より紹介された、英心和尚の中円寺で働いていた。
そして加賀殿の怨霊を隠れ蓑に、密かに起こる丸海藩の内紛、そして丸海の領民を相次いで災いが襲い……。
決して絶対的な悪ではないけれど、欲望、虚栄……そういったものに支配されてしまう、人の心の弱さ。ちょっとしたきっかけさえすれば、それを押し込めている箍は容易くはずれてしまう恐ろしさ……そんな、社会の歪の中で狂っていく人々の心、そしてあまりにも軽んじられ、理不尽なまでに簡単に失われる人の命を思うと、やりきれなく、切ないです(T_T)
悲しいお話ですが、それだけではない何かを残してくれるのは、やはり『ほう』という存在感の大きさでしょう。
加賀殿がほうに遺した文字は、わたしが読みながら感じていたのと同じ字だったので、思わずうんうんと頷いていたり。
泣き所が多いので、人前で読まない方が良いかも(笑)。
<05/9/26,27>
思いがけず屋敷内で顔を合わせた加賀殿から、手習いや算術を教わることになり、彼と心を通わせる日々。
一方、嘉介親分が亡くなり、引手をやめさせられた宇佐は、ほうの身を心配しつつも、役人・渡部一馬より紹介された、英心和尚の中円寺で働いていた。
そして加賀殿の怨霊を隠れ蓑に、密かに起こる丸海藩の内紛、そして丸海の領民を相次いで災いが襲い……。
決して絶対的な悪ではないけれど、欲望、虚栄……そういったものに支配されてしまう、人の心の弱さ。ちょっとしたきっかけさえすれば、それを押し込めている箍は容易くはずれてしまう恐ろしさ……そんな、社会の歪の中で狂っていく人々の心、そしてあまりにも軽んじられ、理不尽なまでに簡単に失われる人の命を思うと、やりきれなく、切ないです(T_T)
悲しいお話ですが、それだけではない何かを残してくれるのは、やはり『ほう』という存在感の大きさでしょう。
加賀殿がほうに遺した文字は、わたしが読みながら感じていたのと同じ字だったので、思わずうんうんと頷いていたり。
泣き所が多いので、人前で読まない方が良いかも(笑)。
<05/9/26,27>